R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

小説・ショートショートの書き方ブログ

(解説から学ぶ小説書き方ブログ)今回の作品/青い目の人、コラム/さり気ないセリフと文(前編)

今回の作品/青い目の人

 

主人公の誕生日はクリスマスの数日後。ただでさえ人恋しくなるこの時期、三十歳を目前にした主人公に恋人はおらず、焦りは募る一方だった。待っていてはいけないと、積極的に街に出た主人公だったが……。

 

 


ショートショート『青い目の人』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 


【CONTENTS】

 

 


テーマからの発想

 

今回のテーマは『再会』です。『再会』と言えば、個人的に『会いたかった人』と再び出会う、何か『運命』の様な印象があります。実際には逆の場合もよくありますが、今回は少なくとも主人公にとって『良い方』のお話です。

 


発想からのキーワード選出

 

恋人、運命、偶然、再燃、出会い

 

 

POINT1:タイトル

  

タイトルは『青い目の人』です。かなり広い意味での解釈が出来るタイトルにしました。一見すると『外国人の方』のお話みたいですが、そうではありません。しかも『青い目の人』が登場するのは物語の中頃です。

これは私がよく使う手法なのですが、読者の方の頭の中にタイトルのイメージを持ったまま読み進めてもらい、その後に本文との関係性を明らかにするもので、そうする事で、主人公への感情移入を誘う効果があります。中頃で実際に『青い目の人」が出てきた時、まるでそれを知っていたかの様な感覚が生まれるからです。

 

 

POINT2:書き出し

 

 ミキコは十二月生まれだった。誕生月と言えば、外は冬の冷たい風が吹き、ただでさえ人恋しくなる時期だ。

 恋人もいないと言うのに、クリスマスはやって来るし、その数日後には自分の誕生日が待っている。その事が、焦る気持ちに追い討ちをかけているのは言うまでもない。誕生日が来れば、ミキコは三十歳だ。二十代でいられる日は、あと一ヶ月ほどしか残っていなかった。

「やはり行動を起こすべきだわ」

 ミキコは思った。待っていても幸せは向こうからやって来ない。自分から掴みに行くしかないだろう。

 

書き出しで『人物』『時期』『状態』を伝えています。書き方は自由ですが、今回は

 

『主人公の誕生月』→『クリスマス』

→『誕生日とクリスマスの関係』

→『主人公の年齢』→『現在の時期』

 

の順に書いています。全ての情報の関連性を明らかにしておくと、基準となる時期を書くのは一度で済みます。これは文字数の節約となると共に、併せて主人公の心情的な部分も表現出来る訳ですね。

 

POINT3:ユーモア

 

 ミキコは思った。次はこの『青い目の男性』の心を奪うのだと。

 

いきなり『オチ』の部分になりますが、主人公は恋愛において『人から奪う』という『癖』があったのですが、最後はちゃんと『フリー』の人を狙います。しかし、この場面でもう一度『奪う』という言葉を使います。これは主人公が『略奪癖』から抜け出そうとしている状況を、ユーモアを加えて表現しているのです。

 

 

 

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POINT4:前半のストーリー

 

彼氏の居ない主人公の誕生日はクリスマスの直後、更に今年で三十歳になると言う事もあって、その焦りはピークに達していた。


待っていても始まらない。自ら幸せを掴みに行こうと、恋人を見つけるべく、主人公は街へと繰り出した。しかし、主人公には『略奪癖』があった。出会いを求めて歩く中、かつて出会った『青い目の人』の事が頭を過ぎり、あれは恋ではなかったかと思う。

 

 

POINT5:展開〜オチ

 

街中で、この人はと思う男性に近付いて行くが、すれ違いざまその男性と体が触れてしまう。そして次の瞬間、別の男性に腕を掴まれる。

 

 

主人公の腕を掴んだ男性は鉄道警備隊で、『スリ』の現行犯で主人公は捕まった。連行された部屋には、以前に主人公を捕まえた『青い目の人』が居て事情を聞かれる事になったが、やはりこの男性に恋心があり、次はこの人のハートを認めようと思った。

 

 

総合的なポイント

 

既にお気づきかと思いますが、主人公は街に出た時、途中までは本当に好みの男性を探していましたが、ある段階から『スリ』のターゲットを探す目的に変わっていた訳です。もちろんこれは、ある程度ミスリードしている部分があるのですが、今回は少し特殊な形で、最初からずっとミスリードしているのではなく、途中からその状態に徐々に変わっていった訳です。

厳密にどの部分からか、と言うのは少し難しいお話ですが、、主人公の心情が徐々に変わっていくと言う中で起こったという設定です。


コラム/さり気ないセリフと文(前編)

 

小説の中でその展開や伏線、そしてオチにつながるミスリードなど、 さり気なく書かれたセリフや文にも、実は沢山の狙いや仕掛けがあるものです。読者の方が気付かず読んでいたかもしれない『あの部分』について、次回『コラム/さり気ないセリフと文(後編)』で詳しくお話ししたいと思います。

 

 

 

(北欧の手触り)

 

 

 

 

 

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