ショートショート作家 R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

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Kindle版電子書籍で『売れる本』と『売れない本』/番外編

Kindle電子書籍で『売れる本』と『売れない本』

 

 

2021.02.28にKindle電子書籍を出版しましたが、私が出版社を通さない『セルフ出版』をしたのは初めてで、今回の出版で色々と分かった事がありましたので、今後『出版』を予定されている方のご参考にと、記事にしてみました。

 

 

【CONTENTS】

  

『出版社経由』と『セルフ』での著書の仕事の違い


私のデビュー作は『出版社経由』だったので、『編集』や『プロモーション』等は全て出版社の方々によるものでした。しかし『セルフ出版』は、これら全ての作業を著者自身が行います。以下は代表的な作業です。

 
【出版社経由での著者の仕事】

❶原稿の執筆・推敲

❷出版前原稿の最終チェック(編集者でチェック済み)

❸表紙デザインのセレクト(出版社で複数作成のものから選ぶ)

 
【セルフ出版での著者の仕事】(赤い文字の部分が増える)

❶原稿の執筆・推敲

❷原稿の構成・編集

❸原稿の推敲(通常の編集者が行うチェック)

❹出版前原稿の最終チェック

❺表紙のデザイン

❻原稿をデータ変換し、出稿前原稿としてチェック

❼販売価格の決定

❽表紙を含む全ての原稿の出稿

❾出版された本の試し読み動作チェック

➓必要な場合はカテゴリー変更依頼

etc.

 

基本的に、構成・デザイン・チェックなど、一連の作業全てを著書自身が行うと言う事です。詳細については省いていますが、販売価格の決定なども含まれています。

価格について言うと、私の本は相場からすると高い部類に入るかもしれません。特に出版が初めての方の場合、先ずはご自身の事を知ってもらう必要があるので、既に出版されている書籍を参考に決定されると良いと思いますが、価格は抑えめになると思います。


ちなみに私の本の場合、自分自身で設定している『ページ単価』と言うのがあって、これを元に算出しています。基準は原稿用紙一枚あたりの単価で計算しており、今回の書籍が『ショートショート作品集』であった場合、全百ページぐらいの想定なので、販売価格は『作家脳』より三割ほど安い価格になります。(作家脳は約百五十ページ)


一般的な相場として、電子書籍は紙の書籍に対して安価なイメージがあり、実際の販売価格もそうなっている場合が多いです。個人的な意見としては、単に『価格』を安くするのではなく、商品としての『対価』が読者の方に合っているかが問題だと思うのです。

 

 

 本の売れ方

 
私の本の場合、『Kindle Unlimited 対応』としており、これは定額料金で読み放題ができると言うもので、読まれたページ数に対してロイヤリティが発生する仕組みです。勿論、通常価格で販売された本のロイヤリティも加わります。

 

【発売当初】

Kindle Unlimited』で直ぐに読んで頂いた事で、『文学理論カテゴリー』の新着ランキングで『4位』スタートでした。上位ランキングに入ると注目度も上がり、サイト内検索でも表示順位が上がる様です。


【無料DL期間】

勿論の事ですが『無料DL』の販売数が伸びました。その代わりKindle Unlimited』側は止まりました。


【無料DL終了後】

全体的に販売数が伸びていない事と『無料DL』の発売数が想定より少なかった事で『改善』を行いました。(具体的な改善点は、以降の『問題の改善』をご覧下さい』)


【問題の改善後】

Kindle Unlimited』と『有料』販売数が伸びました。特に『Kindle Unlimited』側は、かなり多くのページ数を読んで頂いた様です。その効果もあって、『新着ランキング』では順位が再び上昇して、ピーク時は『3位』まで上がりました。そして、サイト内検索でも表示順位があがりました。しかし、残念な事にその後はどんどんランクが下がってゆきました。要は販売数が伸びなかったのですね。

 

 

【プロモーション】

『出版社経由』での販売の時は、出版社HPだけの販売でしたが、多くの方が訪問されていたので、販売数も結構伸びていました。しかし、今回は『セルフ出版』です。プロモーション等は全て自分やらなければなりません。


販売しているのが『Amazon』のページですから、訪問者の人数はとんでもなく多いのですが、電子書籍の販売数もまた同様で、新刊もどんどん出て来ます。ですから、周囲の書籍に埋もれてしまわない様、プロモーションが必要なのです。

 

 

問題点の改善


発売が伸びなかった原因について、既に出版経験のある方のお話しを参考にしたり、自分自身で考えてみたりと、何点か改善した部分がありますので、今後出版を予定されている方のご参考になればと思います。

 

【問題点の改善】

販売数が伸びなかったので、サイト内での自身の本を見直し、改善する事にしました。今後出版を予定されている方のご参考になればと思います。

 

❶表紙

ブログでの『書籍発売記事』を直後から読んで頂いた方はお気付きかもしれませんが、表紙は販売後に『更新』しています。Amazon Kindle本は『更新可能』なのです。紙の本ならこうはいきません。具体的な改善点を順番にご説明します。

 


【タイトルの文字を大きくした(文字の縁取りを無くした)】

スマートフォンAmazon検索画面を見た時に、サムネイルでもタイトルが読める様にしました。元々の表紙では、文字が小さかった事に加え『縁取り』がありました。

『縁取り』は本来、文字を目立つ様にする筈なのですが、今回は逆効果でした。

『作家脳』と言う、ただでさえ抽象的なタイトルなのに、読めないとなれば誰も見てはくれません。

 

【更新後のタイトルを入れた】

元々のタイトルは、『作家脳 R・ヒラサワの~Novelist's brain~』

でしたが、これに以下の文を加えました。そして、表紙にもいれることにしたのです。


 『書ける脳』は、どのように作られたのか?

 


❷説明文

次に『説明文』です。これは、読者の方が実際に私の本を選んでくれた場合、説明文を読む場合があります。この説明文ですが、普段見えているスペースだけでなく、実はもっと多くの文章が書けるのです。私はその事を知らずに見えているスペースに入る簡単な文章だけにしていたので、これでは本のアピールにはなりません。


『試し読み』の機能があるので、きっと読んでもらえると思っていたのですが、これは人それぞれなので、他の部分にも内容を書いておいた方がいいでしょう。

 

更新のタイミング


内容を更新した場合、それが反映されるのに二、三日『試し読み』は一週間程度かかりますので、プロモーションのタイミングと合わせて考えた方が良いですね。

私の場合、更新をプロモーションの最中に行ってしまった為、せっかく本のページを見に来てくれた読者さんが、『試し読み』を出来なかった可能性があります。

 

 

 

『売れる本』と『売れない本』


本の内容が良いのは大前提ですが、これは読者の方の為になる様、著書の方が書いているのであれば、その先は読んだ方によりで、ジャンル的にどのぐらいの人がそれを求めているかと言う様な、他にも様々な要素があります。

ただ、せっかく良い内容の本を出版されているのに、人の目に留まらなければ勿体ないと思います。最低限、以下の内容については注意された方が良いでしょう。


●興味が湧く表紙デザイン

●本の内容が伝わるタイトル

●可能な限りサブタイトルも付ける

●サムネイルでも読める文字の大きさ

●本の『説明』欄にアピール出来る内容をわかりやすく書く

●価格設定は相場も考慮して慎重に決める

●著書ページに経歴等をしっかりと書く


その他、著書側で出来る事ではありませんが、


Amazonおすすめで順で上位表示される

●良いレビューをもらう


この記事を書いている段階で、私の本にレビューはまだありません。(泣)

しかし、これも今の段階ですが、おすすめ順だけはなかなか良い場所に居て、ショートショート 書き方 Kindle』での検索ではかなり上位に表示されています。(その割に販売数は伸びていませんが……)

 

他にも色々な要素がありますが、もしも今後出版をされる方は是非色々と情報を集めて、せっかくの著書なので広く多くの方に内容を知ってもらって、ご自身の『思い』が届く環境を作ってください。

 

 

 

常にカテゴリーランキングに登場する人気の指南書『作家脳シリーズ』第一弾!

 

 

 

 

 

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