創作の動機/サクラ
ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。
今回の作品は『サクラ』です。
【CONTENTS】
過去の出来事
『サクラ』と言う言葉の持つ意味が、客寄せの為に関係者がお客さんのフリをする、あの『サクラ』である事を知ったのは、私が小学生の頃でした。
当時、手品が好きだった私は本気で『教室』に通う事まで考えていた程で、貯まった小遣いを持って百貨店に行き、専門店で高価な道具を少しずつ買い揃えていました。
その日も新しい道具を買いに百貨店に向かっていると、路上でパフォーマンスをする男性が一人。男性の手招きに合わせ、紙で出来た人形が動いている! 手品好きの私が興味を示さない訳がありません。
周囲には大勢の人だかり。皆、不思議そうに見ています。このパフォーマンスの目的は、この手品のセットの販売です。おそらく価格は千円ぐらいだったと思います。次々と買う人が現れて、その波がすうっと引くとパフォーマンスは終了です。
興味があった私はその場に残り、次のパフォーマンス開始まで待ちました。その最中、詳細は言えませんが、私はある仕掛けに気付きました。それを家で話すと、「ああ、そう言うの『サクラ』って言うんだよ」と教えられたのです。
『サクラ』自身のイメージはあまり良くないかもしれません。しかし、これはある意味で『協力者』とも考えられる訳で、使い方によってはある程度『いい事』にも使えるのではと常々考えていたのです。ショートショートのネタとしては、やはり前者の方が適しているのでしょうね。まあ、お話次第ですけど。
抽出されたネタ
【さくらとサクラ】【協力者】【善意の客寄せ】
前述の出来事のイメージがあまりに強かったせいか、私は『サクラ』と聞くと、花の『サクラ』と客寄せの『サクラ』の二つのイメージが同時に浮かびます。
今回、作品を送った小説投稿サイトのテーマが『さくら』だったので、ネタの抽出以前にイメージは決まっていました。あの『サクラ』でいこう。しかし、あくまでその利用方法は『良い事』に使うという前提です。誰かを助ける為に、良い意味で『欺く』と言う訳です。
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創作の開始地点
売れない『女優』が居ました。いろんなオーディションを受けるも、なかなか良い役がもらえない。事務所の社長はその女優の才能を認めていたのですが、肝心の本人が自信を持つ事が出来ないのです。そして、周囲の人々が自信を持たせるよう声をかけても、なかなか効果が出ませんでした。
実体験として、本人が自ら自信をつける方法。それは自分の演技でお客さんが感動したりする様な、目に見えて手ごたえのある効果だと社長は考えたのです。その仕事こそが、あの『サクラ』です。
美味しいのに商品が売れないと言う店主から依頼された『サクラ』。大型ショッピングモールでのイベント会場で、この店のブースに上手くお客を集める為の『サクラ』を、果たして女優は上手く演じる事が出来たでしょうか。
ショートショート『サクラ』の全文はこちら↓↓↓
創作が上手く進まない……。そんな時、『もしも……』と、あてはめるだけ!
先ずは『試し読み』をどうぞ↓↓↓
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