創作の動機/ANSWER
ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。
今回の作品は『ANSWER』です。
【CONTENTS】
過去の出来事
私が子供の頃、母親に連れられて行った場所で最も多かったのは『スーパーマーケット』です。実際にその時期と言えば幼稚園に行く前ぐらいの話で、特に印象深い事など無く、今では記憶も定かではないのですが、頻度で言えばやはり一番だったでしょう。
その後、高校生の時にアルバイトをした経験もあって、私にとってスーパーマーケットという場所は、とても落ち着く場所だったのです。今でも『揚げ物』をする『フライヤー』の匂いは懐かしく、何処か優しさを感じるのです。
だから、この場所が物語の舞台になった時、私の中では『優しい場所』であって欲しい願望が、きっと心の何処かに存在するのだと思います。
抽出されたネタ
『スーパーマーケット』『ショッピングセンター』『優しさ』
『伏字』『クイズ』『間違い』
この物語は他の作品同様、書くきっかけになっているのは当時応募していた『小説投稿サイト』から出された『テーマ』なのですが、この時のテーマが『伏字』なのです。
『伏字』って……。私がテーマを前に深く悩んだ事は数える程度しかないのですが、このテーマがその一つでした。最初の印象は、すごく『限定的』だな、と言った感じ。
唯一浮かんだのは『伏字でクイズ』を出すと、後は『パスワード』です。パソコンやスマホで入力する時の『パスワード』の事で、例えば妻が夫のスマホを勝手に見ようとした時、適当に入れたパスワードが偶然に合っている。しかし、そのパスワードはある人に関する数字やアルファベットで、それを夫が知っている事が『新たな疑惑に結び付く』と言ったもの。最初はそちらの方で書き進める予定でした。
その後、もうひとひねりした案が生まれた時、別のストーリーが出来たのです。この手のテーマは発想の段階で悩む反面、ある程度アイデアが揃うと一気に創作が進む可能性も秘めており、同じような場面に遭遇した時は『チャンス』かもしれません。
創作の開始地点
昔から馴染みのあるショッピングセンターでの買い物。ちょっとした衣類や雑貨と食料品は、ここに来ればある程度揃う。近所のスーパーでは衣料が足りないし、大型ショッピングモールは商品は豊富だが、広すぎて疲れてしまう。だからここは適当な場所なのだ。
自宅から少し距離があり、近所の人にも会わずに済んでいる。日常のストレス解消の為のウィンドウショッピング。誰かに出会って長時間の世間話に巻き込まれたのでは意味が無い。
夫とは既に離婚して身軽になったものの、先々への不安が無いと言えば噓になる。料理とその他の家事は誰にも気を遣う必要がなくなった。何をするにも誰にも文句は言われない。色々あって、離婚後に喫煙の習慣ができた。
買い物の締めくくりは、センター内にあるスーパーマーケット。重い食料品は最後だが、その前にベンチで少し休憩をとる。
小学生の男の子が隣に座る。手には画用紙に書かれた文字。『クイズ』だ。『伏字』になっている部分に入る言葉が何かと聞いてくる。さて、この男の子との関係はどこへ進んでゆくのか……。
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