if『もしも』創作naviを使ったアレンジ例(1-1)
ショートショート作品のアレンジ方法として、私の著書である『if『もしも』創作navi』を使用して、実際に過去に公開した作品を『リライト』してみたいと思います。
そして、ここでは単に作品のアレンジだけでなく、ショートショート作品を書き上げるまでの過程をご覧頂くことで、様々な手法についても触れてゆきたいと思っています。
今回の作品は『未来から来た男』です。
今回作品の『アレンジ』に使用しているのがこちらの本です。
先ずは『試し読み』をどうぞ↓↓↓
【CONTENTS】
『未来から来た男』のアレンジ内容
●時代/過去→現在
●時間/ -->夜→昼
●構成/男に復讐する→男から金を取り返す
アレンジ後のあらすじ
主人公の両親が離婚直後に現れた男は、母親の再婚相手となる筈だったが、多額の借金を母親に負わせたまま姿を消した。その後、心労を重ねた母親は、主人公が高校卒業後の就職先が決まった矢先に他界した。
母親を苦しめた男から金を取り返す為、主人公は男の居場所を探し求める。
●『タイムマシン』は使用しません。母親の死後数年経っている想定です。
●男には昼間に直接会いに行きます。基本的にはアポイントを取った後、話し合う為の訪問です。
●母親名義で借りたお金を男が使っており、その返還を要求する流れです。
変更部分のあらすじ
男の借金問題による『心労』から、主人公の母親は体を悪くして他界するまでは同じですが、その後は主人公が『復讐』するのではなく、男と話し合って『お金を取り返す』と言う流れです。そして、主人公は男にちゃんとアポイントをとって、会う約束をすると言う初期段階の設定です。
ここまでの『あらすじ』から考えられるストーリーがある程度浮かんだと言う方は、さて、どんな『書き出し』をするでしょうか?
『時系列』に対して素直に書くとするならば、母親の『他界前後』辺りから始まって、ある程度の期間に関しては『省略』する方法もあります。しかし、個人的には『何年後』と言った表現はあまり好まないのと、『インパクト』の問題を考えると、あまり良い方法とは思えないので、別の部分からスタートします。
私が最も良いと考えたのは、主人公が『男と会う場面』です。主人公は姿を消した男とは、数年間会っていない状態です。その後、色んな過程を経て男と会う訳ですが、それらを順に書いてしまうと、当然物語に『もたつき』が出てしまいます。それらを解消するのが『インパクト』のある場面から始めるという方法です。
読者が読む事を継続したいと思う原動力は、簡単に言うと『何故』を繰り返す事です。長年あっていなかった二人が、突然『会っている』状況ですから、先ずは読者が『何故?』と考え、その先に『どうして?』と続くのです。
男が指定してきたのは、駅から少し離れた場所にある、小さな『喫茶店』だった。外観の様子とは違い、中はそれなりのスペースがあった。革張りの椅子に、小さいながらも一枚板を使用したテーブルと、異なるイメージで飾られた油絵は、一定の客を寄せ付けない雰囲気があった。
さて、この後は次回(1ー2)へと続きます。
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