ショートショート作家 R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

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(ショートショート作品のリライト手法)if『もしも』創作naviを使ったアレンジ例(1-2)

if『もしも』創作naviを使ったアレンジ例(1-2)

 

ショートショート作品のアレンジ方法として、私の著書である『if『もしも』創作navi』を使用して、実際に過去に公開した作品を『リライト』する記事の第二回目です。作品は『未来から来た男』です。

 

今回作品の『アレンジ』に使用しているのがこちらの本です。

先ずは『試し読み』をどうぞ↓↓↓

 

【CONTENTS】

 

 男が指定してきたのは、駅から少し離れた場所にある、小さな『喫茶店』だった。外観の様子とは違い、中はそれなりのスペースがあった。革張りの椅子に、小さいながらも一枚板を使用したテーブルと、異なるイメージで飾られた油絵は、一定の客を寄せ付けない雰囲気があった。

こちらが前回までの文章です。

 

先ずは『場面設定』ですが、この時点である程度主人公や周辺人物のイメージを読者に伝える必要があります。最初の『喫茶店』ですが、これは現実世界でもある事だと思いますが、『人物による選択』とは、その人の『性格』や『センス』がある程度現れるものですから、この様に本人の行動や言動以外でも、それらを表現する事が可能ですので、できる限り有効に利用しましょう。

 

 

 

以降、続きの文章です。

 約束の時間から十五分ほど遅れて男は姿を現した。普段から余裕を持って準備をするコウタは、到着から既に三十分近くここに座っている。男のルーズなところは、あの時と少しも変わっていない様だ。
「待った?」
 まるで普段から何度も会っている友人に話すかの様、男がコウタに声をかける。
「いえ。さっき着いたところです」
 コウタは自分が何故男に気を使ったのか分からない。母から聞いていた男の『イメージ』と『現実』の間にあった『ギャップ』が、それに関係している事は間違いないだろう。

 

此処でも主人公と男の『性格付け』をしています。約束の時間に対する行動によって、それを表現する事と、互いに会話した後の反応や行動と言った物でも、そこに『性格』が出るものです。そして、これらは単に『書く』だけでなく、後々のストーリーに関係した物でなくては『文字の無駄使い』になってしまいます。
今回の主人公の反応は、この先に起こるエピソードに対する『伏線』の様なもので、特に人物が先のストーリーで『意外な行動』に出る場合など、ある程度の『前振り』が必要です。ここを怠ると読者に『唐突感』を与えてしまい、現実世界に引き戻された読者が読む事をやめてしまう場合も出てきます。全ての物語が最後まで読んでもらえる訳ではありません。むしろ途中で読まれなくなる可能性が、思った以上に高い事を常に意識して、如何に読者を最後まで惹きつける文章を書く努力を怠ってはいけないのです。

 

前回及び今回の文章は、if『もしも』創作naviを使用してアレンジしたものです。実際の創作で、私は『書ける所』から書き、それらを繋ぎ合わせ、その後数回修正を加える事があります。

その為、これ以降の文章については、一応の完成状態になってから公開し、創作過程はその時に合わせて公開したいと思います。
どうぞお楽しみに。

 

 

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