創作の動機/空振りバット
ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。
今回の作品は『空振りバット』です。
ショートショート『空振りバット』の全文はこちら↓↓↓
【CONTENTS】
過去の出来事
物語を創作する上で必要になってくるのは、その舞台にある『ドラマ』です。そもそも、そこに何も起こらなければ、『物』を『語る』事が出来ない訳ですから、当然何かを『起こす』必要があるのですが、何かを『起こす』為の理由として、他人に対する『嫉妬』は、とても有効な方法です。
『嫉妬』から発生する行動として、先ずは『精神面』の問題で、単純に嫉妬心に負けてしまう人物の場合は、それが原因となって『病』を患ったり、それに対抗する人物の場合は、何かしらの『攻撃』を開始したりするのです。
問題はこの『攻撃』ですが、これは人物によって随分と『差』が出るもので、簡単なところでは『口撃』ですね。何か『言葉』によって相手にダメージを与える訳です。
次に『攻撃』です。こちらはちょっとした『嫌がらせ』に始まり、場合によっては『暴力的』なものであったりなのですが、これが『犯罪』として成り立ってしまうと問題が大きくなる為、現実世界では『法に触れない範囲』で、スレスレの辺りを狙ったりするんじゃないでしょうか?
実は私もある程度『被害』を受けた経験があって、『口撃』以外は持ち物を『隠す』、『捨てる』、『失敗を誘発する仕掛けを施す』など様々でした。よくも仕事中にこんな事を思いつくなと驚くばかりですが、私自身はこうした行動に出る人物の心理が理解出来ませんでした。何故なら、私には『嫉妬心』など芽生えないからです。
『他者との比較』をした時に、例えば自分が『数値的』に劣っていたとしても、人はそもそも生まれ育った環境も違えば、身体能力も異なるので、何かの分野で自信のある物を持っていれば、それを気にする事などないという考えを持っているからです。
『創作』の様な分野は特にそれを感じる事が出来ます。それは自分にしか作り上げる事が出来ない世界で、そこに『他者との比較』は必要ありません。だから『嫉妬心』など芽生えないのです。
しかし、物語を作る上で自分には無い感情についても理解する必要があります。この様な場合は登場人物になりきって、『言動』や『行動』を描く必要があるのですが、こうした心理を理解する為の工夫としては、自分が理解し難いタイプの人物を普段からよく観察して、その『言動』や『行動』から内面の『心理を読み取る』と言う、前述の内容と『逆』の方法を取る様にしています。こうした工夫から登場人物の『人物像』を先に作り上げ、そこから様々な『描き』を実施するのです。
抽出されたネタ
【嫉妬】【仕掛け】【立場の逆転】
基本的には『嫉妬』が元になって、主人公が行動を起こす物語がベースとなりますので、そこには『仕掛け』があって、対象となる人物との『立場の逆転』を狙う『企て』を練るといった展開になります。
こうした『嫉妬心』を感じる人の多くは、そのストレスを自身を高める為の原動力として活用する事が出来ません。もし、これが可能であったなら、その人は『嫉妬』など感じる以前にすっかり『スキルアップ』して、対象となる人物に『追いつく』或いは『追い越す』といった結果に繋げ、妙な行動になど出ないのです。
しかし、今回は『妙な行動に出る』人物を描かなくてはならないのですね。
創作が上手く進まない……。そんな時、『もしも……』と、あてはめるだけ!
先ずは『試し読み』をどうぞ↓↓↓
創作の開始地点
学生時代、同じ野球部に所属していた主人公と友人。社会人となって久々に再会した二人は、友人の誘いで草野球でのチームメイトとなるが、常に活躍する友人と対照的に全く成果が出せない主人公は、まるで学生時代と同様の関係性になってしまった。
焦る主人公。何とかこの立場を『逆転』させようと、主人公は卑怯な企てを試みるが……。
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