今回の作品/原因裁判
酒気帯び運転によって事故を起こした男の裁判が行われたが、法の改正によってその原因が次々と調べられる事になった。男が酒を飲んだ原因に始まり、更にその原因、原因……。一体いつになれば裁判は終わるのか?
ショートショート『原因裁判』の全文はこちら↓↓↓
【CONTENTS】
テーマからの発想
今回のテーマは『裁判』です。裁判と言えば、本来は重い内容になるかと思いますが、少し現実離れしたコミカルな作品にしようと考えました。
発想からのキーワード選出
裁判、弁護士、訴え、離婚、慰謝料、矛盾、長期化、法改正
POINT1:タイトル
タイトルは『原因裁判』です。日本語的には変かもしれませんが、内容がコミカルなので丁度良いと、個人的には思っています。
POINT2:書き出し
「この事故が起こったのは、被告が酒を飲んでいた事が原因です」
「なるほど……。確かに、しらふの状態なら赤信号を見落す事もなく、またブレーキやハンドルの操作も正確に出来たでしょうな」
裁判官は検察側の意見を全面的に認める発言をした。
「そ、そんな……」
法廷での検察側からの話でスタートしています。いつもの事ですが、この時点でおおよその状況設定を完了させます。
今回は特に展開の早さもコミカルな作品に仕上げる重要なポイントです。
創作が上手く進まない……。そんな時、『もしも……』と、あてはめるだけ!
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POINT3:ユーモア
今回の作品は全体的なもの、つまり最初から最後までユーモラスに仕上げています。特徴的な部分で言うと、『軽さ』と『早いテンポ』です。これらが組み合わさった時に、ユーモラスな雰囲気はより強いものとなるのです。
POINT4:前半のストーリー
起
酒気帯び運転の男が青信号で横断中の歩行者をはねて怪我をさせ、持っていた高級腕時計も故障させ、その補償を求めた裁判が行われていた。
承
法の改正によって、被告人は事件や事故を起こした場合、それらの原因となる事柄が他にあった時、それらを訴える事ができる様になった。
POINT5:展開〜オチ
転
原因を追求する中で、ついには原因を起こしたであろう『小学生』までが訴えられる事になり、裁判は世間で最も注目される事態になった。
結
このまま小学生が裁かれてしまうのかと思いきや、問題の小学生は訴える相手として『故人』の名を挙げたが、実はこの裁判で『故人』を訴える事は、最も高度なテクニックで、周囲を驚かせる結果となった。
総合的なポイント
今回の作品は、あくまで『ユーモラス』に仕上げるのが最優先で、実際の問題としての細かい矛盾点などはあまり考えなくて良いように、思いっきりナンセンスな方向で話を進行させました。最も意識すべきは、やはり『テンポ』
と言う事になるでしょう。
コラム/血の通ったキャラクター(前編)
小説内でのキャラクターは、先ずリアリティがあるのは大前提ですが、そこにちゃんと『血が通って』いなければ、人間味も無く愛されない存在になってしまい、読者の方の興味も薄れ、結果として読まれない作品の原因にもなりかねません。では、どの様にキャラクターに血を通わせるのか? 詳しい内容については、次回のコラム/血の通ったキャラクター(後編)にてお話ししたいと思います。
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