ドラマ『竜の道』に見る『構成術』
休日のまだ明るい時間帯に、私はたまたまこのドラマを見る機会がありました。放送中のドラマの再放送だった様で、前回分のものでした。私が観たのは『第二回』。しかも途中からです。しかし、数分で『面白い』と感じました。普段の放送時間、私はテレビを観ていないので、とりあえず毎週録画する様、予約を入れました。
小説における構成については、ドラマや映画などがとても参考になり、国内の作品において、個人的には『映画』よりも『ドラマ』を参考にさせて頂く事が多いと思います。それでは今回のドラマですが、実際に私が参考になったと思う部分について解説したいと思います。
【ご注意!】
以降の内容にはドラマの『ネタバレ』を含んだ箇所があります。まだドラマをご覧でない方は、ご了解の上でお願いします。
【CONTENTS】
登場人物の相関関係
まずは登場人物の相関関係ですが、これらはもちろん物語のベースになり、小説に活かせる部分です。しかし、私が書いているショートショートのような場合、基本的には二千文字前後を想定して書いていますので、なかなか多くの人物を登場させるのは難しいお話です。
小説への活用
今回は本来の相関図ではなく、そこから抜粋したポイントをいくつか挙げさせていただきたいと思います。
今回の主役はニ人です。俗に言うダブル主演と言うパターンなると思いますが、これは特に珍しいものではありません。通常の主役が一人に物語の場合も、準主役と言う位置関係の人がおり、その人が同じような役割を果たしています。
二千文字のショートショートの場合、脇役を何人も登場させるのは難しくなります。
【例外的に脇役が複数登場したショートショート作品/あなろぐ】
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ショートショート『あなろぐ』のキャスティング
【主役・準主役】
❶カナコ(主役)
❷工場長(準主役:勤務先の工場長)
【脇役】
❸ヤマキ(主役の顧客)
❸社長(主役の勤務先の社長)
❹スズキ(主役の先輩)
❺カジワラ(主役の後輩)
❻主任(取引先の社員)
通常、ショートショートの基本形は、主役、準主役、そして脇役が居たり居なかったりと言うキャスティングになります。
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主役の周辺事情
今回のドラマの場合、主役が二人居ます。そして、それぞれその主役の周りに世界があります。そこには小さな別々の物語があり、それぞれ問題を抱えながら、同時進行しているのです。
そしてこの二人は、ある部分で繋がっています。『妹』という『線』ですね。一見すると『穏やか』に見えていた『線』ですが、実はそうではありません。これこそが、先々二人の主役に大きな影響を与え、そして問題を引き起こす『種』となるのです。
ショートショートでは構成上難しくなりますが、複数の場所で起こる別々の問題。これらは通常、一つの『キー』で結ばれ、そして誰かが自ら危険な場所に飛び込んでいく様な行動は、違った場所から発生した『必然』によって引き起こされるものです。そうする事によって、辻褄のあった流れが出来るのですね。
ドラマの原作
このドラマの原作は同名タイトル『竜の道』で、作者は『白川道』さんです。
そして最後に
ドラマや映画は小説を書く上で、とても参考になります。特に今回、私が感じたように、一部分だけを観て『面白い』と感じられる作品。これは優れた構成を意味しています。普段目にしている作品で、この様な感覚になった時は、是非ともその構成に注目してみて下さい。
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