ショートショート作家 R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

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(小説・ショートショートの書き方ブログ)今回の作品/夢の続き、コラム/作品内における『乗りツッコミ』(前編)

今回の作品/夢の続き

 

夢の中で見た光景は、かつて男が子供時代を過ごした小さな町だった。何度も見た事のある夢。いつも決まって同じタイミングで目が覚め、そこから先が気になっていた。ある日男は、夢に出てくる街を実際に訪ねてみるが……。 

 
ショートショート『夢の続き』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 


【CONTENTS】

 

 

テーマからの発想

 

今回のテーマは『デジャヴ』です。

『デジャヴ』と言えば、比較的『夢』に絡んだお話が多いのですが、今回も例外ではありません。潜在意識の中で記憶にリンクすると言う意味では、構成しやすいからかもしれません。バリエーションを増やす意味では、こう言った比較的多いパターンのものを選んで、且つ違った流れに持ってゆくトレーニングなども良いかもしれませんね。

 

 

発想からのキーワード選出

 

正夢、記憶、繰り返し、思い込み

 

 

POINT1:タイトル

 

タイトルは『夢の続き』です。個人的に『タイトル』については、よくお話させて頂くのですが、今回の場合だと『夢』の様なタイトルをつける方も、おられるでしょう。決して悪くはないのですが、既に物語を読んだ方はお分かりだと思いますが、それでは少し『足りない』のです。

物語は主人公が『何度か見た事がある夢』の話で、『夢の続きがどうなるのか』がメインです。よくありがちなのが、『足りない』ではなく『余分』な方です。『夢の続きは〇〇』など。タイトルは『過不足なく』が一番です。

 

 

POINT2:書き出し

 

「この光景は、確かに見た事がある……」

 男は見覚えのある街の中に居た。それはかつて、小学生時代を過ごした、小さな街に違いなかった。

 記憶にある光景と比べると、ある程度変わった場所もあったが、特徴的な地形と当時からあるタバコ屋が、男の記憶の裏付けとなった。

 

 『夢の中』というイメージで、この様な書き出しにしました。通常、人が夢の中で『夢を意識』する事は、あまり出来る訳ではありません。時としてそれは何となく、そして『不確かな意識』で行われるのです。

 

 

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POINT3:ユーモア

 

今回は主人公と一緒に、スリルを味わってもらう意味で、特にユーモア的な要素は入れていません。


POINT4:前半のストーリー

 

見覚えのある光景を見ていた主人公は、やがてそれが『夢の中』であると気付くが、そこからどうにも自分の意思で動くことが出来なかった。

 

その夢を見た時はいつも大金手にするが、そこから進めず、先の展開を知りたい願望があった。

 

POINT5:展開〜オチ

 

夢の事が、あまりにも気になった男は、夢に登場する場所に行く事にした。現実世界でも、夢と同じ展開を期待して。

 

夢に出てきた場所では、少し違った展開だったが、店員が近付いて来た事で慌てて店を飛び出し、自分の上着に入れてあってボーナスごと置き忘れる。

 

 

総合的なポイント

 

この物語で主人公が『デジャヴ』となるのを期待していたのは、男が羽織ったジャケットに大金が入っている事だったのですが、オチでは『逆』の事が起こります。つまり、大金が入ったジャケットを置いていったのは、実は主人公だった、という事です。

小説の中で本来あるべき姿や、主人公が期待している事と『逆』の出来事が起こった時、それは『ユーモア』や『オチ』に繋げる事が出来るのです。


コラム/作品内における『乗りツッコミ』(前編)

 

物語の中での『ユーモア』ですが、私は極力作品内に取り込む事にしています。単に『ユーモア』として存在する事もありますが、文章にリズムを付けたり、緊張感を解いたりと、その役割は様々です。

タイトルで『乗りツッコミ』としていますが、単にユーモアだけを書く場合もあります。実際の作品を用いた詳しい内容については、次回のコラム/「作品内のおける『乗りツッコミ』(後編)」にてお話ししたいと思います。

 

 

 

 

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