ショートショート作家 R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

小説の書き方ブログ。ショートショート作家 R・ヒラサワが自身の作品を用いて詳しく解説。新作随時公開中!

(クレーム処理のプロが挑む、クレーマー対決!#ストレス解消)今回の作品/クレーマー・クレーマー

今回の作品/クレーマー・クレーマー

 

たまたま上手く対応出来た『クレーム処理』。主人公の男性はいつしか本格的な『クレーム担当』になっており、今日もクレーマーと対峙する。

しかし、今回は既に何度も店にクレームを入れてきている『強者』で、これまで毎回何らかの『損失』が発生している。さて、今回のクレームには、上手く対応する事が出来るのか?

ショートショート『クレーマー・クレーマー』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

【CONTENTS】

 

テーマからの発想

 

今回のテーマは『クレーム』です。かつて営業経験のある私にとって、この言葉はとても敏感に反応してしまうのですが、実はこのクレームについて、仕事の関係でその道の『プロ』にコツを教わる機会があって、それらを要約すると『お客に喋らせる』だそうです。
これは散々クレームを言った客は、ある程度その時点で気持ちが治って来ている事と、次々にエスカレートして話すうちに『矛盾点』が出てくる可能性が高いそうです。そして、それを遮らずに最後まで聞きながら、『ツッコミ所』を押さえておくのだそうです。
この様に、人生の中で知り合った人から得た知識などは、物語の『ヒント』となることが多く、様々な事柄を常に『心に留めておく』のが良いでしょう。それらはきっといつの日か、素晴らしい物語に成長するのです。

 

発想からのキーワード選出

 

『クレーム』『営業』『不具合』『リピート』

『クレーム』と聞くと、やはり『電話』でのものがイメージとして浮かびましたが、電話であれ直接であれ、お客さんが『文句』を言ってくる。それは店舗であれ訪問であれ、何かしらの『営業』が絡んでいます。

そして、要するに何かの『不具合』があった訳なのですが、一般的によく言われるのが、上手く対応すると、そのお客は『リピーター』になってくれる確率が高いとか。こんな要素を踏まえて、物語は作られるのでした。

 

 

POINT1:タイトル


タイトルは『クレーマー・クレーマー』です。今回、言葉を二回重ねたのは、そのイメージがより強くなることを狙っています。それと同時に少し『滑稽』な印象も生まれ、それは『オチ』にも関係するのです。

 

POINT2:書き出し

 

 スギヤマは今日もクレーマー対応をする羽目になった。なにも好んでこの業務を担当している訳ではない。十年ほど前に現れたクレーマーに、たまたま上手く対応出来ただけの事だった。
 しばらく経ったある日、上司から呼ばれた。向かった先には、新たなクレーマーが待っていて、結局上手く場を収めてしまった事で、『クレーマー対応』は、スギヤマの正式な担当となってしまった。

 

物語の『書き出し』として、良く言われる事が『殺人事件は、現場に先ず死体を転がす』で、どんな内容であっても主人公が置かれている状況が直ぐに把握出来て、尚且つ『事件現場』である事が重要です。
今回も主人公は『事件現場』に向かう部分からのスタートで、その後にもう少し詳しい状況を書いています。

 

 

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POINT3:ユーモア

 

彼女が担当する文具コーナーに向かうと、直ぐに異彩を放つ人物が目に飛び込んできた。問題の『クレーマー男』である。
 売場がいくら明るいとはいえ、あのドス黒いサングラスでは、商品さえ見えにくい筈だ。
 男が一歩、スギヤマに歩み寄る時、床のケーブルカバーにつまづきかけたが、それでも男はサングラスを外そうとはしなかった。

 

特に理由がない限り、私の書く作品には『ユーモア』を取り入れる様にしています。それは読書の『リズム』にも影響しますし、何より読む事が『楽しくなる』という理由です。そして『楽しさ』とは『興味』であり、興味のある事に取りかかる時、人は時間を忘れ、夢中になるのです。

 

POINT4:前半のストーリー



過去に『クレーム対応』が上手くこなせた事がきっかけで『クレーム担当』になってしまった主人公。今日もまた新たな『クレーマー』との戦いに挑む

 


今日の『クレーマー』は、過去に何度か来た事のある客で、店はこれまで何かしらのサービスをい強いられていた

 

POINT5:展開~オチ

 


『強者』と思われた『クレーマー』は、意外にもクレームは控えめで、そればかりか新製品の開発に有効なアイデアまで提供してくれて、それを上司に伝えると、見事に採用となり、主人公は会社から『手当』を複数回受け取る事となる。

 

『クレーマー』が提供してくれたアイデアは、全てどこかの企業の『特許侵害』となる内容で、主人公の会社は複数の訴訟を起こされる事となる。


総合的なポイント

今回の様な物語の場合、一般的に多いパターンとして何度かやって来たことのある『クレーマー』が新たな『クレーム』を用意して来て、主人公が一時はピンチになるが、上手くそれを切り抜けるタイプのものです。

しかし、実際に用意したのは一時は『好転』するかと思われた流れが、『更に悪化』すると言ったパターンです。

ショートショートにおける『オチ』は、可能な限り『落差』を大きく取るのがポイントですので、前者は解決に向けた方向性が同じなのに比べ、後者は方向性としては『真逆』となる為、こちらの方が『大きな落差』と言う結果になるのです。

 

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(小説投稿サイトでの読者動向)コラム/PVの重要性

 

コラム/PVの重要性

 

小説投稿サイト等でのPVについて、それが『収益』と無関係であった場合、それを重要視するかどうかは、それぞれの『作家』によりと思いますが、個人的には『重要』と考えており、今回はその効果についてお話ししたいと思います。

 

【CONTENTS】

 

出版社とセルフ

 

『作家』として『作品』を世に送り出す方法として、大きく出版社を『通す』か『否』かに分かれますが、私の場合デビュー時は『前者』で現在は『後者』となります。
結論から言うと、単に『収益』と言う点では、出版直後は圧倒的に『前者』が有利です。しかし、その後については『セルフ』の場合、宣伝を含めた『プロデュース』を自分で出来る為、後半での『伸び』は『作家次第』で、私の場合も後半は順調な『伸び』となっています。
『セルフ』の方法も様々ですが、中でも『Kindle』での『読み放題』である『Kindle Unlimited』では、前述の『PV』が重要な要素となっています。
Kindle Unlimited』は電子書籍を定額料金によって『読み放題』に出来るシステムですが、同時に手元に持てる作品数に『限り』があります。その為、多くの本を読みたい人は、手元にある本を順に読み終えて次の本を選ぶか、または途中で返却する事になります。
完全に読み終えた場合は問題ありませんが、途中で返却となった場合は、それまでに読まれたページ分しか『収益』になりません。一般的な書籍の場合『印税』と呼ばれる収益がありますが、これは字の如く紙の本では印刷した部数なのでその後に売れるか売れないかは問題ではなく、印刷した時点で『収益』が決まります。
電子書籍の場合は印刷ではなく『ダウンロード数』なので、こちらはその回数に応じて『印税』が支払われます。
問題は『Kindle Unlimited』の様なタイプで、こちらは例えば1ページだけ読んだ読者が本を返却した場合、『1ページ分』の収益だけとなるのです。

 

 

こちらは私の著書である『作家脳シリーズ』です。既にご好評いただいている
Vol.1は、常にAmazonランキング(文学理論カテゴリー)に登場する人気の書籍です。
シリーズ第二弾と第三弾であるVol.2、Vol.3は、Vol.1で作り上げた『作家脳』を更に『鍛え』、その作家脳を『持続させる』為の方法です。
様々なテクニックと、サンプルショートショートによる実践的な解説です。是非Vol.1と合わせてお読みいただければ、きっと貴方の『創作』の良き『パートナー』となるでしょう。
 
シリーズ第二弾

シリーズ第三弾

 

読みやすさは重要な要素

 

『小説』にせよ『ハウツー本』にせよ、『読みやすさ』は重要です。仮に読み始めた読者が本を返却した場合、1ページでも多く読んだ状態で返却された方が『収益』に繋がります。その事を考えると、やはりこれらはクリアした方が良い筈でですね。

以下は直近で一日に1000ページ以上読まれた日のデータです。

 

↓↓↓(四月九日、全七冊の著書の合計既読数が1422ページ/日)

 

↓↓↓(当日の『文学理論カテゴリーでのランキング結果の一部)

読者の動向

 

著者が確認出来るデータの中で、どの本がトータルでどのくらい読まれたかを見ることが出来ます。実際には何人の人が対象になっているかはわかりませんが、読まれた『総ページ数』から判断できる材料があります。それは、一冊あたりのページ数から、その本が『一冊以上読まれている』と言う事だけは確認が出来るのです。単純にある書籍の読まれたページの合計が総ページ数を上回っていた場合、最低二人以上の読者が居る事が分かります。

上の図は直近一日の既読ページ数のデータですが、現時点での著書七冊の合計ページ数で、著書毎のデータでは一冊未満と以上の物が混在していますが、同日に七冊が複数の読者に読まれた事が分かります。

一冊の本が全て読まれるのがベストですが、そこに達しない場合でも、出来る限り多く読まれる方が、その本の魅力を伝える事が出来ます。どれだけ優れた作品であったとしても、読者の目に触れなければ、良さを伝える事が出来ないのですから。

 

ショートショートの魅力

 

ショートショートは短いが故、物語としてのクオリティが低いと言った誤解を受ける事がある様ですが、決してそうではなく、むしろ私は『手法の宝庫』と考えています。限られた文字数の中でより良い作品になる様にと、テクニックを駆使した物語を読む事で、短時間でそれを習得する事が出来るのです。

特に『読みやすさ』と言う点で『構成』などはとても参考にして頂ける場合が多く、これらは『中編』や『長編』にも共通して活用する事が出来ます。

ショートショート最大のメリットは、作品全体を『把握』しやすい事で、『構成』の組み方は一目瞭然です。これらは『読みやすさ』にも大きく影響する部分ですので、是非ジャンル違いの方も『ショートショート作品』に多く触れ、『PVアップ』に繋がるヒントを得ていただければと思います。

 

 

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(短編小説家のための創作ヒント:空振りバットの舞台とは? #短編小説 #ヒント)創作の動機/空振りバット

創作の動機/空振りバット

 

ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。
今回の作品は『空振りバット』です。

ショートショート『空振りバット』の全文はこちら↓↓↓

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【CONTENTS】

 


過去の出来事

 

物語を創作する上で必要になってくるのは、その舞台にある『ドラマ』です。そもそも、そこに何も起こらなければ、『物』を『語る』事が出来ない訳ですから、当然何かを『起こす』必要があるのですが、何かを『起こす』為の理由として、他人に対する『嫉妬』は、とても有効な方法です。
『嫉妬』から発生する行動として、先ずは『精神面』の問題で、単純に嫉妬心に負けてしまう人物の場合は、それが原因となって『病』を患ったり、それに対抗する人物の場合は、何かしらの『攻撃』を開始したりするのです。

問題はこの『攻撃』ですが、これは人物によって随分と『差』が出るもので、簡単なところでは『口撃』ですね。何か『言葉』によって相手にダメージを与える訳です。
次に『攻撃』です。こちらはちょっとした『嫌がらせ』に始まり、場合によっては『暴力的』なものであったりなのですが、これが『犯罪』として成り立ってしまうと問題が大きくなる為、現実世界では『法に触れない範囲』で、スレスレの辺りを狙ったりするんじゃないでしょうか?

実は私もある程度『被害』を受けた経験があって、『口撃』以外は持ち物を『隠す』、『捨てる』、『失敗を誘発する仕掛けを施す』など様々でした。よくも仕事中にこんな事を思いつくなと驚くばかりですが、私自身はこうした行動に出る人物の心理が理解出来ませんでした。何故なら、私には『嫉妬心』など芽生えないからです。

『他者との比較』をした時に、例えば自分が『数値的』に劣っていたとしても、人はそもそも生まれ育った環境も違えば、身体能力も異なるので、何かの分野で自信のある物を持っていれば、それを気にする事などないという考えを持っているからです。
『創作』の様な分野は特にそれを感じる事が出来ます。それは自分にしか作り上げる事が出来ない世界で、そこに『他者との比較』は必要ありません。だから『嫉妬心』など芽生えないのです。

しかし、物語を作る上で自分には無い感情についても理解する必要があります。この様な場合は登場人物になりきって、『言動』や『行動』を描く必要があるのですが、こうした心理を理解する為の工夫としては、自分が理解し難いタイプの人物を普段からよく観察して、その『言動』や『行動』から内面の『心理を読み取る』と言う、前述の内容と『逆』の方法を取る様にしています。こうした工夫から登場人物の『人物像』を先に作り上げ、そこから様々な『描き』を実施するのです。

 

 

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抽出されたネタ


【嫉妬】【仕掛け】【立場の逆転】

 

基本的には『嫉妬』が元になって、主人公が行動を起こす物語がベースとなりますので、そこには『仕掛け』があって、対象となる人物との『立場の逆転』を狙う『企て』を練るといった展開になります。

こうした『嫉妬心』を感じる人の多くは、そのストレスを自身を高める為の原動力として活用する事が出来ません。もし、これが可能であったなら、その人は『嫉妬』など感じる以前にすっかり『スキルアップ』して、対象となる人物に『追いつく』或いは『追い越す』といった結果に繋げ、妙な行動になど出ないのです。

しかし、今回は『妙な行動に出る』人物を描かなくてはならないのですね。

 

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創作の開始地点

 

学生時代、同じ野球部に所属していた主人公と友人。社会人となって久々に再会した二人は、友人の誘いで草野球でのチームメイトとなるが、常に活躍する友人と対照的に全く成果が出せない主人公は、まるで学生時代と同様の関係性になってしまった。
焦る主人公。何とかこの立場を『逆転』させようと、主人公は卑怯な企てを試みるが……。

 

 

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(クリスマスの謎を解け!)創作の動機/サンタが来ない日

創作の動機/サンタが来ない日

 

ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。
今回の作品は『サンタが来ない日』です。

ショートショート『サンタが来ない日』の全文はこちら↓↓↓

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【CONTENTS】

 

過去の出来事

 

私は個人的に子供の頃から『クリスマス』が好きで、いつまで『サンタクロース』を信じていたかは定かではありませんが、この時期については勿論『個人差』がある事でしょう。
この様に、人の『信じる気持ち』といったもの、これは小説のネタに向いている事柄の一つではあると思うのですが、何かこの様なネタで一つ物語が書けないものかと、以前から思案していました。
問題となるのはサンタクロースの『扱い』です。この人を作中でどの様に登場させるかで、物語のクオリティは随分と違ってきます。先ずは作中で『実在』しているか否か。していない場合は実際に話としては登場しますが、その中では動かないのです。要は単にその時期の『行事』としての扱いですね。

次に『行事』を、どう物語として組み立てるのか。基本的には可能な限り多くの『展開』を用意する事です。この『展開』によって作品はより『面白い方向』へと進むことが出来るのです。

 

 

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抽出されたネタ

 

【クリスマス】【サンタ】【プレゼント】

 

『ネタ』としてはとてもオーソドックスなものになっていますが、やはり『クリスマス』と言えば定番のキーワードでしょう。問題はここからなのですが、これらのネタをどう『加工』するか? 例えば『プレゼント』とは、本来人を『喜ばせる物』である筈です。この様な素材を、逆に『人を悩ませる』方向で物語に組み込めば、そこには面白いストーリーが生まれそうですよね?
『クリスマス』にせよ『サンタ』にせよ、イメージは『喜び』に繋がるもので、これらを『逆方向』に展開すれば、きっとそこには楽しい物語が待っている筈なのです。

 

創作の開始地点

 

クリスマスイブの前日、妻から頼まれた子供へのプレゼント。その日はずっと以前から上司に誘われていた『飲みに行く日』。どちらも断れない主人公は、順に予定を進めるが、肝心なプレゼントをうっかりをスナックに忘れてしまう。

イブの当日、プレゼントがないと悲しむ娘。それを届けようかと連絡をしてくるスナックのママ。妻には『居酒屋』で飲んでいたとの説明だった為、申し出を受けるわけにはいかない。

そして、挙句の果てに向かった、娘の怒りの矛先は?

 

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(憂鬱な美人妻の真実 #浮気 #ショートショート)創作の動機/美人妻の憂鬱

創作の動機/美人妻の憂鬱

 

ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。今回の作品は『美人妻の憂鬱』です。

ショートショート『美人妻の憂鬱』の全文はこちら↓↓↓

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【CONTENTS】

 

過去の出来事


ショートショートのネタとして、『浮気』に関する物語は比較的よく書いている方だと思います。これは単純に話が『作り易い』というのと『面白い』という理由からです。
そして、この『浮気』についてですが、現実世界では主に『有名人』の方々のお話を耳にするのもも、個人的にはあまり身近なところでは多く聞いた事がありません。私の周囲の人々が比較的真面目だからかどうかは分かりませんが、ただ人間の『本能的』な部分で言うと、その様な『欲求』があるのは分かる気がします。ですから、読者の共感を得る様な『リアリティ』と言った部分においても、この『本能的な部分』に近いネタの方が、それらを持たせ易い事は事実でしょう。
そして、今回ショートショートにおける『ミスリード』と言う点では、この作品はとてもわかり易いものになっています。
作品の『ネタバレ』になってしまうのであまり詳しくは書けませんが、主人公の男性の妻はとても美人で社交的。男性にとてもモテるのです。一方の主人公は内向的で、特に『イケメン』でもなく、女性には全くモテません。しかし、そんな主人公は何故かモテモテの『美人妻』を持つことが出来たのです。
しかし、この事実を喜んでばかりはいられません。そうです、主人公は妻の『浮気』を常に心配しているのです。
妻は何もモテるだけではありません。社交的であるが故、主人公以外の男性と二人きりになる事も度々あって、心配で仕方がありませんでした。
そして、この様な物語の『展開』としては、主人公が『浮気』を疑ってははぐらかせるといった流れを繰り返す等のパターンが良いでしょう。こうする事で『ミスリード』を『強化』させる事が出来るのです。要するに、違った方向へどんどん『ズラす』訳ですね。読者には『きっと次は答えに近付く』との期待を持たせるのです。そこに『答え』があるかの様な、そんな『展開』にする訳ですね。

 

抽出されたネタ

 

【美人】【社交的】【浮気】

 

基本的に社交的な美人の女性なら、相手の男性である『夫』や『彼氏』に『浮気』の心配をされやすいのではないかとの考えがメインになっています。男女問わず社交的な人は周囲の人から受け入れられやすく、好感を持たれる事も多いでしょう。しかし、それが『浮気』に直結するかと言うと勿論そうではないのですが、相手が心配する気持ちは理解しやすい部分でしょう。
物語を創作する上で重要なのは、読者の『共感』を得る事もその一つです。逆に作者の個性的な感覚で、他人と違った考え方も魅力的なのですが、いずれの場合も『受け入れられる』必要があるのです。その観点からすると、シンプルに『共感』の方向で考えるのが良いでしょう。
次に問題となるのは、その『共感』をどの様に物語の中で『生かすのか』と言う部分です。今回は前述の通り『ミスリード』に活かしています。これは、先ず主人公に『共感』してもらい、その後はひたすら本筋とは『違った方向』にどんどん『一緒』に進んでもらうのです。これらが上手く出来た時、その先にある『オチ』は、本来の力を大きく発揮するのです。

 

 

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創作の開始地点


『美人妻』を持つ『モテない』夫である主人公。常に心配なのは、妻の『浮気』。そんあ心配をよそに、社交的で時には夫以外の男性と『二人きり』になる事もあり、『不安』な気持ちは益々積もるばかりだった。
そんな二人は子供を授かる事になったが、それは主人公の不安は、遂にピークに達するが……。

気持ちをそんなある日、更に追い討ちをかけるべく出来事が……。

 

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(落とし物からのインスピレーション #創作)創作の動機/落とし物の使い方

創作の動機/落とし物の使い方


ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。
今回の作品は『落とし物の使い方』です。

ショートショート『落とし物の使い方』の全文はこちら↓↓↓

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【CONTENTS】

 

過去の出来事

 

『落とし物』と言えば、日本はそれが本人に戻って来る確率がとても高い国だそうで、確かに私の経験上も、小学生の頃に落とした財布が戻って来なかった以外は、殆どと言っていいぐらい、私の元に帰って来ています。それは手帳であったり、ボールペンであったり、ペンケースだったりです。
しかし、これはある程度本人が特徴などをはっきりと言える場合ですと、受け取りの際に手続きがスムーズなのですが、『現金』だけとなると、なかなか特徴が……。
例えば『封筒』に入っていて、その金額がピッタリと合うと良いのですが、封筒が無かったり、あっても『銀行』のものであると、これを利用する人となると、その対象となる人も多い訳で、ましてや中身の金額が把握できていないと、その場合はどうなるのやら?

 

抽出されたネタ


【落とし物】【現金】【封筒】


今回は先行して『過去の出来事』に対するイメージが大きかったせいか、浮かんだキーワードも『現金を拾う』方向に完全に傾いている感じです。しかし、。これは物語を創作する上では問題視する事ではなく、むしろその方向性が明確になっているので、先の作品作りに『スピード感』が出る事が多く、イメージがある程度出来ている場合は、先ずはその方向で書き進めてみるのが良いでしょう。

 

創作の開始地点


道端で銀行の封筒に入った『現金』を拾った主人公。この日は給料日まであと数日の財布の中が寂しい時期にも関わらず、パチンコに負けて帰路につく道中だった。幸運の女神が微笑んだ瞬間。主人公は当たり前の様に自分に対するご褒美と、現金を使い始めるが……。

 

 

 

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(泥棒家業の男に不意の玄関チャイム)新作ショートショート(28)/チャイムが鳴る時

新作ショートショート/テーマ(チャイム)

 

チャイムが鳴る時

 

ー今回は早く終わりそうだー
 男はそう思った。『泥棒稼業』などと言うものは、周到な準備の先にこそ、良い結果が待っているのだ。想定以上にスムーズに進む仕事に、男は満足げであった。
ーピンポーンー
 玄関のチャイムが鳴った。これも想定内だ。平日の昼間は時々チャイムが鳴る事がある。訪問販売や宗教の勧誘など、しばらく居留守を決め込んでいれば、相手は諦めて帰ってゆく。通常チャイムが鳴るのは一回だが、時々二回鳴らす者も居る。しかし、それは住人が『出て来ない』事の確認であって、居留守かどうかは問題ではない。仮にそんな客に無理やり玄関ドアを開けさせたところで、良い成果は見込めないと言うものだ。
ーピンポーンー
 今回は二回鳴らす訪問者の様だ。このまま自分の気配を消しておけば、諦めて帰って行くに違いない。男がしばらく様子をみようと思っていたところに、ドアの向こう側から声がした。
「ねえ、ここを開けてくれない? 中に居るのは分かってるのよ。貴方が部屋に入るとこを見たんだから!」
 男は焦った。外から女の声がしたのだ。『入るとこを見た』だって? 十分に周囲を確認してから、一応は営業マンのふりをしての『侵入』だった筈だ。しかし、それを目撃されている事に気付かなかったと言う事か?
「早く開けてよ、居留守だって分かってんだから。とにかくこっちは用があるの!」
 女は一体誰なのか? 口調からして家人の知人である事は間違いない。おそらく『恋人』だろうと思うが、まだ『合鍵』を持つまでの関係でない様だ。
 男は玄関ドアを開けざるを得なかった。知人を装って堂々とドアを開けた後は、適当な理由をつけて追い返せばいいのだ。
「はい、どなた?」
 男はまるで家人の様な対応で玄関のドアを開けた。その向こうには、地味な中年女性が立っていた。
「あら、彼は居ないの? そして貴方は誰かしら?」
「ああ、ボクですか? ボクは……後輩です。先輩は仕事で、今日の帰りは遅いと思いますが……」
「ふーん、彼の後輩なんだ……。せっかく来たのにね」
「あいにくですが……」
 そう言いながら、男がゆっくりとドアを閉める動作にかかると、女性がヒールのつま先で玄関ドアをブロックした。
「え?」
 男は思わず声を上げた。
「ちょっと中に入るわよ」
 そう言って女性は強引に部屋の中に入って来た。慣れた様子でリビングに向かうと、家人の如く真ん中の椅子に腰掛けた。
「今日来るって言っておいたから、家に居るもんだと思ったんだけど。貴方何か聞いてない?」
「ええ……。何も……」
 男は勿論何も聞いていない。ここの家人は先輩ではないし、そもそも知人ですらない。男がここに侵入計画を立てた下見の時、数回遠くから姿を見た程度だ。
 男は困り果てた。これでは計画が丸潰れである。幾度か下見を重ねた結果、家人の帰宅が遅そうな木曜日を選んで侵入したと言うのに。
 男の調査では、家人は五十代ぐらいのサラリーマンで、このマンションに一人暮らし。普段の訪問者は無かった。『単身赴任』の可能性もゼロでは無いが、おそらく一人暮らしだろう。万が一、単身赴任であった場合は週末に『妻』が手料理などを作りに来る可能性も考えて、侵入は平日を選んだのだ。
「あのね『お金』を取りに来たの。用意しておくって言ってたけど、貴方何も聞いてない?」
「それは……」
 部屋に入って直ぐ、引き出しにあった封筒を見つけたが、あれの事だろうか? 中身は現金の束で、二十万円ぐらいはあっただろう。その封筒は、いま男の上着の内ポケットにある。部屋を出たら、直ぐに現金だけを抜き出すつもりだった。
 何処かに支払う為に用意された物に見えたが、その相手がこの女だったのだろう。今日の仕事は早めに済むと安堵しかけた矢先に、この女が現れたのである。実に最悪のタイミングであった。
「彼ったら、用意してなかったのかしらねえ……」
 女は『現金』の存在を知っている。おそらく家人から『封筒に入れておく』などと聞いていた事だろう。女を脅して現金を持ち去る事も出来るが、既に顔を見られている。罪を重くするだけだ。今なら女に現金を上手く渡してここから逃げ出せば、単なる『住居侵入』で済む。
「ああ、それでしたら……」
 男は隣部屋に移動する素振りの中、内ポケットにある『封筒』を取り出した。女の居る部屋に戻る頃には封筒を手に持って、あたかも違う場所に置いてあった様に見せかけた。
「この封筒の事ですかね?」
「あら、そっちに用意してあったのね」
 女が封筒を受け取る際、男に疑いを持っている気配はなかった。
「あの……」
 男はこのタイミングで、部屋から出ようと声を発したが、それを遮るように女が席を立った。
「どうもありがとう。私の用はこれで終わり。彼が帰って来たら、宜しく伝えてね」
「はあ……」
 男は力なく女の後ろ姿を見送った。次の瞬間我に帰り、直ぐさま部屋を後にした。今回は『住居侵入』であるとは言え、犯罪は犯罪である。現場に長居は禁物だ。
 それから数ヶ月後に、空き巣の侵入直後に家人の知り合いを装った新手の『横取り犯』が業界内で広く知られる事となった。

 

 

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『作家脳シリーズ』の Vol.1~Vol.3 のショートショート作品と新作4編の計35編の作品集です。『作家脳』をまだご覧になられていない、或いはショートショート作品のみを楽しみたい読者の方におススメの一冊です。

 

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