ショートショート作家 R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

小説の書き方ブログ。ショートショート作家 R・ヒラサワが自身の作品を用いて詳しく解説。新作随時公開中!

(小説・ショートショートの書き方)番外編/ネット講座❸【伏線とオチ編】

ネット講座❸【伏線とオチ編】

 

全四回連続(の予定)で『ネット講座』を始めています。今回は❸【伏線とオチ編】です。私自身も同様に作業を進め、次の回にて公開しています。

構成の関係上、この段階で物語が大きく変わる場合がよくあります。伏線を張ってオチへの仕掛けを作る工程ですが、新たにアイデアが生まれる事もあります。さて、今回はどうなるでしょう?

  

 

【CONTENTS】

 

 


構成編(R・ヒラサワの場合)

 

前回の❷構成編ですが、私の構成は以下の通りです。

 

構成前の準備

【作中エピソードの羅列】

❶主人公の女性は異性との出会いを求めている

❷過去に青い目の男性と会った事がある

❸会ってはいけない場所での再会

❹青い目の男性に運命を感じる

❺女性はスリを実行する

 

【順序の整理】

❶主人公と青い目の男性の出会い

❷主人公は異性との出会いを求めている

❸主人公はスリを実行する

❹鉄道警察で男性と再会

❺青い目の男性に運命を感じる

 

【構成】

❶年齢的に焦りを感じていた主人公は、異性との出会いを求めている

❷異性に出会う為、街に繰り出す

❸何人かの異性との出会いの中で、しっくりくる男性に出会う

❹次の瞬間に腕を掴まれ、スリの現行犯で連行される

鉄道警察隊であった『青い目』の男性と再会する

 

 

 

 

 

★★★ここからネット講座❸【伏線とオチ編】です★★★

 

各エピソードの具体化 


それぞれのエピソードを具体化してください


【例:ショートショート『異音』の場合】

ショートショート『異音』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

●夫婦は以前から仲が悪い

夫婦不仲の原因を考える。この作品では『性格の不一致』としています。その為、日常でのすれ違いなど、作中に盛り込む必要があります。

 

●斜面に止めた車に夫を潜り込ませる

この作品では、夫が車の下に潜り込んだ後、その車が動いてしまうエピソードがあります。その為、車は斜面の様な場所に停車していなければなりません。こうなると、二人でドライブに出掛ける場所も設定に合ったものでなくてはなりません。

 

 

『伏線』と『オチ』を考える

ショートショートの場合、『オチ』に対する『伏線』があるのは当然なのですが、それまでの『仕掛け』に対する準備として、『伏線』が必要な事があります。


【例:ショートショート『異音』の場合】

⚫︎普段から喧嘩が多く、夫が妻にあまり関心がない様子を作中に描いています。これは以下の出来事への伏線です。

→夫が浮気をしてしまう要因

→妻の企ての原因

→妻の企てに夫が気付きにくい普段からの習慣


⚫︎妻は夫の浮気に気付いており、山中に誘い出した後、車の下に潜り込ませる『罠』として『異音』について事前に触れています。

→妻は『変』と言う発言をするのですが、車からの『異音』とは言っていません。後に夫を罠にかけてから、『異音』の意味を説明するのです。

→そして、その『異音』つまり、聞き慣れないメールの着信音こそが、夫の浮気相手からのもので、今回の『企て』の『動機』であり、『オチ』への『伏線』となっているのです。

 

⚫︎普段から無計画な妻の行動は、急な行き先変更でも夫に疑念を抱かせず、読者の方にも違和感を持たれない為の『ミスリード』です。

突然、思い付きで行動する習慣があり、今回の一連の行動に対する違和感を無くす効果を狙ったものです。また、それに振り回されつつも無関心な夫は、妻への愛情が薄れていると言う事を表現しています。

→『企て』の為『山』に向かう行動の伏線であり、妻は普段から予定を『急変』させる事があるので、今回もいつも通りの行動と思わせる為の『ミスリード』です。

 

⚫︎夫が車の下に潜り込む場面があるのですが、普通乗用車の場合は、そのスペースがありません。その為、設定をオフロード車にしていますが、これも妻の思い付きで買ったものとしています。それに関する文章は以下の通りです。

ミホは自然が好きだと言うが、それを真に受けて揃えたキャンプ用品たちが、物置を占領している。いま乗っているオフロードタイプの軽自動車が最たる例で、高い車高のおかげで立体駐車場を選ぶ必要があった。

 

 

先に挙げた例を元に、『エピソードの具体化』『伏線とオチ』を考えてみて下さい。

以上で伏線とオチ編は終了となります。次はこれらを使って構成を考える流れとなります。(この連載は【ネット講座❹/執筆編】へと続きます)

 

ショートショートの書き方』を、作家の視点で詳しく『超解説』‼

 

 

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(小説・ショートショートの書き方)番外編/ネット講座❷【構成編】

番外編/ネット講座❷【構成編】

 

全四回連続(の予定)で『ネット講座』を始めています。今回は❷【構成編】です。私自身も同様に作業を進め、次の回にて公開しています。

普段の執筆時にはお見せしない内容で、全四回終了後に作品として仕上げる予定です。実はこの段階で、途中までの過程とはかなり作品の内容が変わる場合もありますので、どうぞお楽しみに。

 

【CONTENTS】

 

 

 

イデア編(R・ヒラサワの場合)

 

前回の❶アイデア編ですが、私の方は以下の様な感じです。

 

選んだテーマ

【用意したテーマ】

欲望、お得意様、お届け、リフレッシュ、再会

テーマ( 再会 )

 

テーマから連想されるキーワード

❶恋人 ❷運命 ❸偶然 ❹再燃 ❺出会い

 

最もインパクトのありそうなキーワード

選ばれたキーワード (  恋人  )


この時点で浮かんだタイトル

タイトル (  青い目(仮題)  )

 

連想される設定やエピソード

❶再会は良い時が多いが、逆はどうか

❷会いたくない状況、他人に秘密にしたい事柄

❸否が応でも会ってしまう設定

❹恋愛的な要素を含めると面白い

❺事件的なものも加えてみる

 

設定の具体化

●主人公の女性が青い目をした男性とある場所で再会する

●男性は女性に対しここに来てはいけないと言う趣旨のことを話す

●女性は男性に対し恋をしていたのではないかと思う

● 二人は意外性のある場所で過去に会っている


イデアの骨子

●主人公の女性は、駅の構内を歩いているが、酔っているのか足元がおぼつかず、見知らぬ男性にぶつかってしまう

●主人公の女性の前には、青く澄んだ目をした男性が座っている。テーブルを挟んで二人は向かい合っている

●「駄目だよ、ここに来ちゃ……」と男性が言い、「ごめんなさい」と女性は答える

●結局、この男性に会いたかったのではないかと女性は心の中で思う

●女性はスリの常習犯である

 

 

 

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シリーズ第二弾
シリーズ第三弾

 

 

★★★ここからネット講座❷【構成編】です★★★


構成前の準備

 

物語中のエピソードを羅列して下さい。大体五つ程度を想定していますが、前後しても結構です。

 

 

順序の整理

 

次に、羅列したエピソードを自然な時系列

になる様に並べ替えて下さい。

ここでの並びは、一般的な時系列で大丈夫です。物語の効果を狙った並びについては、次の構成で練り直しますし、次回のオチを考える段階で更に順序が変わる場合もあります。


 

構成


時系列で並べたエピソードを、実際の物語としてどの様に書くのがベストか考えます。この段階で執筆の大まかな順序が決まるのですが、次回の『伏線とオチ』の段階で、再度順序の入れ替えが必要な場合もあります。

時系列の問題をクリアする方法等についての記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 


以上で構成編は終了となります。次は構成された物語についてオチを考える流れとなります。(この連載は【ネット講座❸/伏線とオチ編】へと続きます)

 

 

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(㊗️100記事!/小説・ショーショートの書き方ブログ)/ブログ継続のコツ

ブログ継続のコツ


おかげ様で、当ブログも100記事目となりました。これからも読者の皆様に少しでも有益な記事をご提供出来るよう頑張りたいと思います。本日もお越しいただきありがとうございます。

 

小説・ショートショートの書き方のブログとして、当『Novelist's brain』も100記事目となった訳ですが、ネット上でよく目にするのが『◯◯ヵ月継続が難しい』とか『更新ペース』や『1記事の文字数』に関するお話で、確かに何かを基準に考えた時のセオリー的なものはあって、それは確かに多くのブロガーさんが言う通りだと思うのですが、記事を書く上でご自身にとって、それが少々無理をしたペースであると継続に影響が出て、最悪の場合は『更新ストップ』と言う事態にもなりかねず、それでは元も子もありませんよね?

以下に私がブログ継続の為に実践している事についてお話ししたいと思います。

 

【CONTENTS】

 

 

事前のブログ全体の設計(構成)を考える

 

以前に書いた関連記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

ブログで『何に』ついて『どう』書くか。これは勿論、殆どの方が事前に決めた上でブログを開始されている事でしょう。ここで大事なのは『ネタ元』で、これが『他者』か『自己』かで、その設計は大きく変わります。


『他者』の例として、映画や本の『レビュー』の場合、ジャンル等の問題も考慮して、書く記事数を『ネタ』が遥かに上回っていないと、執筆はかなり困難なものになるでしょう。新作をメインにされていた場合、同様のブログが他にも存在する為、ネタ被りを避ける事も必要になるからです。そう考えると、意外と使える記事数が少ない事に気付かれると思います。

 

『自己』の例として、当ブログ『Novelist's brain』がそうですが、基本的に私自身が小説(ショートショート)を書き続けなければなりません。構成はショートショートが一作品に対し、プロセス公開が二記事セットで合計三記事になっています。現状は一週間に二記事更新なので、単純計算で月に三作品のショートショートが必要になります。

しかし、実際にはそのペースで新作は書けていませんが、ブログは継続していますし、プロセス公開用のショートショートのストックもある状態です。これは何故でしょう? それは『番外編』記事の存在です。

 

『雑記ブログ』は、様々なテーマやジャンルについて書けるので、『ネタ』が豊富な反面、方向性が定まらない事によって、書けなくなってしまう場合もあります。逆にテーマを絞り込んだブログは、方向性に迷いが無い分、書ける範囲が狭くなって書けなくなる事があります。

『番外編』は、その範囲を広げる為に用意しているものです。これによって私は、『小説』以外のテーマについての記事も書けるようにしているのです。

 


マイペースを貫く


先述の通りブログの書き方、特に初心者の方に対する『セオリー』的なものはありますが、ブログは執筆時間以外に『ネタ探し』『調べ物』『他のブログ訪問』『その他』と、結構な時間を要します。これらの事を考慮した場合の総合的な『ブログに使える時間』は人それぞれですから、『更新ペース』や『記事の文字数』は、ご自身に合ったもので良いのではないかと私は思います。

逆にペースが乱れる事によって書けなくなる事の方が問題だと思います。目標とする結果に早くたどり着きたい、というお気持ちは良くわかりますが、継続する事によって遅れながらも結果はついて来ると思います。


私のブログももうすぐで一年になろうとしています。訪問者の方は、一時期Twitterから』の割合が増えていたのですが、最近ではそれを検索エンジンから』上回るようになりました。やはり『継続』によって『結果』はついて来るのです。

 

 

 

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必要な時は更新を休む


私は『本業』が『会社員』である為、その時の業務の状態や、稀に通勤方法まで変わる時があるので、そういう時は記事の執筆時間が大幅に減ってしまいます。また、プライベートで何か重要な用があった時なども、やはり記事が書けません。そんな時は更新をストップしています。

多くのブロガーさんに共通する事だと思うのですが、一度自分で更新のペースを決めてしまうと、なかなか変えるのが難しくなってしまいます。いつも訪問してくれる読者の方の為に、頑張って記事を書くのは良い事だと思いますが、無理は禁物です。

 

 

 

書ける時に書く


更新ストップから、再開する時もそうなのですが、通常の記事の執筆についても、私は書ける時に書くと言うスタイルが良いと思っています。

通常ブログの記事に関して、私は殆どストックを持っていません。更新が終わってから次の更新までの二日から三日の間に次の記事を書いています。そして、時々執筆がペースアップする日もあるので、そのような日にまとめて書く様にしています。これは以前に小説の書き方として『NB』をご紹介した時と同様、書けるときに書ける所からで、ブログの記事にしても時々断片だけ書いて保存している場合もあります。

『NB』に関する記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com


そして最後に

 

ブログの執筆に関してご自身で更新ペースを決め、そしてそれを実行されているのはとても素晴らしい事だと思います。『毎日更新』というのは、私の場合とても無理なペースで、それを続けておられるブロガーさんは凄いなと、いつも思っています。

ただ、一方でブログを始めたばかりの方が、先輩ブロガーさんに追いつこうとするあまり、ペースを乱して失速してしまう例も多くある為、特にブログを始めたばかりの方に読んでいただき、少しでも参考にしていただければと、今回の記事を書きました。

せっかく始められたブログですから、ペースを緩やかにしてでも続けていただければと思います。

 

 

 

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(小説・ショートショートの書き方)番外編/ネット講座❶【アイデア編】

番外編/ネット講座❶【アイデア編】

 

前回のブログで『とにかく小説を書いてみよう』と言いましたが、なかなかスタート出来ない方の為に、今回より四回連続(の予定)で『ネット講座』を進めたいと思います。ご興味ある方はご一緒にどうぞ。

 今回のアイデア編は、テーマからキーワードを導き出して頂き、大まかな設定を考えていただきます。(テーマは五つ用意しましたので、お好きなテーマで始めてください)

 

【CONTENTS】

 

 

 

テーマを元にした設定作り


テーマ/欲望、お得意様、お届け、リフレッシュ、再会


●テーマから連想されるキーワードを五つ考えてみましょう。

キーワード


●五つのキーワードの中から最もインパクトのありそうなキーワードを一つ選んでください。

選ばれたキーワード (        )


●この時点で浮かんだ方は、タイトルを書きましょう。仮の物でも大丈夫です。

タイトル (        )

 

●テーマやタイトルから連想される、設定やエピソードを五つ程度羅列してみましょう。順番は適当で結構です。

設定やエピソード

 

設定の具体化


●設定やエピソードを書いた順に並べます。

●並べた設定等を見ながら、ストーリーとして適していると思う順に並べます。

●並べ直した設定等を見ながら、連想される事柄が出たら更に加えます。

●繋がり等に矛盾があっても良いので、とりあえず物語の様な流れを作ります。

 

 

イデアの骨子

●とりあえず流れの出来た物語を見直し、矛盾点を修正します。

●矛盾点を修正する中で、必要なエピソードや人物、その他があれば加えます。

●物語に加えたい場面やキーワードがあれば、更に加えます。

●必要な材料が一通り揃ったら、一旦作業を終了します。

 

 

 

実際の作品例

ショートショート『異音』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

ショートショート『異音』の場合】

テーマ/音

キーワード/音楽、騒音、雑音、楽器、異音

タイトル/異音


●連想されたキーワードの中で最も異端のキーワード『異音』をタイトルとして、アイデアを練る。

●『異音』はあまりいい意味で使われない。聞きたくない、聞こえてはいけない『音』として『雑音』等を考えた時、他人の携帯電話の着信音も、場合によっては不快に感じる事がある。

●また、緊張感のある音として、危機感や恐怖感を感じる音として、『死』が迫る音が最も怖いのではないか、と言う考えに至る。

 

【完成したアイデアの骨子】

●夫の浮気を疑っていた妻が、その証拠を掴み、それを確信する。そこには『音』が関係しており、それには聞き慣れない携帯電話の着信音を使う。

●夫婦は以前から仲が悪い。

●妻が夫を誘い出し殺害を企てる。

●殺害は事故に見せかけた方法を考えるが、そこには『頭が割れる』と言う状態を盛り込む。

 

以上でアイデア編は終了となります。次はこれらを使って構成を考える流れとなります。(この連載は【ネット講座❷/構成編】へと続きます)

 

 

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(小説・ショートショートの書き方)とにかく小説を書いてみよう(番外編)

とにかく小説を書いてみよう

 

現在は『新型コロナウィルス』の影響で、皆さんは『GW中』であるにも関わらず、多くの時間をご自宅で過ごす日々が続いており、色々とマイナスな面も多いかと思いますが、こんな時こそプラスな事や、新しい事を始めてみてはいかがでしょうか。

記事に関するオススメ書籍はこちら↓↓↓

(小説・ショートショートの書き方)厳選・オススメ本はこれ!(その❶) - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

 


【CONTENTS】

 

 

必要なのは『時間』と『きっかけ』

 

私は学生の頃『写真家』になりたいという思いがあったのですが、実際にそうなる為の方法もよく分からず、単に写真雑誌に作品を送り続ける日々を繰り返し、それは社会人になってからも継続していた習慣でした。

何度か雑誌に写真が掲載され、応募作品を更に増やそうと、他の雑誌を探していた中に、『小説を書く』きっかけがあったのです。

それは文芸がメインの雑誌で、一つだけ写真を募集していたコーナーがあって、そこに写真を送った後、少し空き時間があったので『久々に小説でもかいてみようか』と、軽い気持ちで応募してみたところ、写真は選に漏れたのですが、小説の方が『入選』になったのです。

 

 

私が小説を書き始めたきっかけ

 

『入選』となった小説(ショートショート)は雑誌に掲載され、それに気を良くした私は、写真を撮りながら小説を書く生活を続けました。その結果、写真は応募する雑誌の数を減らし、逆に小説の応募数を増やすようになりました。そしてそれも習慣となりかけたある日、ある大きな出来事がありました。勤めていた会社を辞めたのです。

それは私にとって、初めての『失業』となったのですが、勤めていた期間が長かったので、失業保険の給付期間も長く、求職活動も慎重に進めたいと考えていた為、家にいる時間が随分と長くなりました。

ハローワークでの求職と応募先の面接に要する時間以外は、基本的に家に居る時間が長かったので、この期間中に小説の方も書き進めようと考えました。そしてそれは、あくまで出版社に送る為の『原稿』としてで、量としては比較的少ない方になりますが、原稿用紙換算で百五十枚分書きました。

結果的に、この時期に書いた原稿があったからこそ、後に出版社の審査を受けれた訳ですし、これこそが出版された電子書籍ショートショート集』のベース原稿となったのです。

 

 

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出版までの準備期間

 

毎月の『文芸雑誌への応募作品』は、会社勤めをしながら書いていましたし、現在のブログの原稿も、執筆時間の多くは通勤電車の中や、会社の休憩時間を利用したものです。しかし、これが『出版用の原稿』ともなると量が多い為、それらの時間では足りなくなってしまいます。私が求職活動をしていた期間は『三カ月以上』あり、原稿を百五十枚書いたのは主にその時期です。

日々の『執筆可能時間』はそれぞれだと思いますが、現在が通常時よりも多くの空き時間が出来たという人は、新しい事にチャレンジされるのも良いのではないかと思います。

 

 

『文才』に気付いていない人は多い

 

全ての職業に共通する事だと思いますが、その方面の才能に気付いていない人が多く存在しています。それは『作家』も同じ事で、私が小説を書いたのは小学生の頃の十編程度と、後は出版前の二十代後半以降からです。それまで全く書く事に興味すらなく過ごしていました。そして、実際に書いてみると『意外と書ける』と言うのが、正直な印象でした。

当ブログ『Novelist’s brain』は、『書く』為のヒントとして存在しています。その基本的なベースとなる記事を以前に書いています。興味のある方は是非ご覧ください。誰かの『良いきっかけ』になればと思います。

『NB』に関する記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

世界中で多くの方々が、大変な日々を過ごされる中で一つでも『良い事』や『新しい事』が、増えて行けばと願っています。

 

 

 

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(『アリバイ』がテーマの作品例)新作ショートショート(7)/目撃証言

新作ショートショート(7)/テーマ(アリバイ)

 

 

目撃証言

 

 

 

「奥さん、金曜日の午後十時から十二時の間、ご主人がこの家に居たのは間違いないんですよね?」

「何度も同じ事聞かないで! 主人は確かにここに居たわ」

「そうですか、わかりました……。奥さん、もしご主人から連絡があれば、直ぐこちらに知らせてください。何せご主人には『強盗』の容疑がかかってますから。

「分かったわ。そんな容疑なんて、私が晴らしてみせるから」

 その言葉に、刑事たちは無反応だった。彼等の姿が見えなくなると、シズエはキッチンに戻り、昼食の準備を再開した。

 今がちょうど食事時である事、そしてそれがパートに出る間際である事は、承知の上での訪問だろう。余裕の無い時間帯に現れて、シズエが感情的になって『ボロ』を出すのを狙っているのだ。

 シズエは自宅からほど近い、工場にパート勤めをしていた。夫の収入でやりくり出来ない訳ではなかったが、子供も居ない家庭の中で家事だけこなす日々は、少し時間を持て余す。近所の工場が、短時間のパートを募集していたので、直ぐに応募して採用となった。面接担当者曰く、勤めに出る人の大半が、もう少し長い勤務時間を望むそうだ。そもそも応募者が少なかったらしい。 

「せめて、夕方に来ればいいのに!」

 シズエは一人、刑事達への愚痴をこぼしながら午後の仕事に備えた。

 この時間帯の訪問者は、やはり精神面に悪影響を及ぼす。刑事たちの思惑通り、シズエは余裕のある対応が出来なかった。刑事たちとは、あまり目を合わせない様にした。

 何処かに不自然な点は無かったか? 怪しい部分は見せなかったか? 心の中は不安で一杯だった。

―嘘をついている―

 これはまぎれもない事実だ。しかし、強盗にシズエが関与している訳でもなければ、もちろん夫の犯行な訳がない。

 刑事の話については、むしろシズエが驚いているぐらいだ。強盗事件など寝耳に水の話だった。

 夫に容疑がかかっているだって? 一体どう言う事だろう。目撃者の証言らしいが、それは百パーセント間違いだ。金曜日の夜に、夫が強盗など出来る筈がなかった。夫はちゃんと家に居たのだ。ここではなく『あの女』の家に。

 シズエの嘘の部分とは、金曜日の夜に夫と一緒に部屋に居たと言う事だ。次の日である土曜日は確かに夫は家に居た。『あの女』と一夜を明かした事で揉めた日だ。

 よりによって、刑事が聞いてきたのは女の家に居た夜の事で、そんな話は出来る筈もなく、ましてや『あの女』に夫のアリバイ証言をさせるなど、死んでもお断りだと思った。

 シズエの対応には、疑わしい部分もあっただろう。嘘はあまりつき慣れていない。

 あの対応がどれほど刑事の気持ちを満たし、どの程度捜査を前に進めるものであったかわからない。ただ、シズエが何かしら刑事に嘘をついている事だけは、きっと気付かれたに違いない。

 強盗は隣家に住む老人宅に押し入ったそうだ。目撃者の証言から得た情報が、夫によく似ていると言う。

 夫は一体、どの程度疑われているのだろうか。シズエには分からない。しかし、そんな根も歯もない疑いは、絶対に晴らさなくてはならないのだ。

 刑事の話では、今回の事件での怪我人は居ない。いい加減な目撃証言のお陰で、家庭内の問題を他人にさらす必要もないだろうし、何よりシズエのプライドが許さなかった。刑事たちには、やはり事実は告げられない。

―夫は浮気をしている―

 半年ほど前から夫の行動に不審な点が出始め、最近では朝帰りをすることもあった。親しげに女と一緒にいるところも、複数の知人が目撃していた。

 事実を確かめるべく、シズエが夫の携帯電話を調べると、明らかな証拠が幾つか見つかり、それは確信となった。

 問題となっている金曜日の夜、夫のアリバイを証明出来るのは、浮気相手の女だけだ。しかし、その役をシズエが何としてでもやらなければならなかった。

―夫が強盗なんて絶対に出来る筈がないわ―

 シズエは夫を信じていた。これは愛情ではなく信頼であり、何に対しても真面目で一途な夫の姿は誰よりもシズエが一番良く知っていた。

 夫は本当に真面目な人間だった。そう、真面目過ぎたのだ。仕事にしても、女性関係にしても……。

 夫が真面目であるが故、浮気はやがて本気になった。単なる遊びに留まっていたならば、許せた事かもしれなかったのに……。

 シズエの家の近くでは、昼間に来ていた刑事たちが張り込みを続けていた。

「あの女、嘘ついてますね」

「ああ、事件のあった夜に夫と一緒に居たってのはな。でも、そろそろ話してみるか……。近所の人が見た夫の姿ってのは、強盗じゃなくアンタが庭に埋めてたとこだって。

 

 

【その他のショートショート作品はこちら↓↓↓】

時空モノガタリ投稿作品 カテゴリーの記事一覧 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

時空モノガタリ未発表作品 カテゴリーの記事一覧 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

新作ショートショート作品 カテゴリーの記事一覧 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

 

 

 

 

 

 

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(ズバリ、小説を書く・ショートショートを書くコツと手法)/番外編まとめ記事(3)

小説の書き方(3)

 
小説の書き方に関するコラムのまとめです。ショートショート作品ではなく、記事をメインで読みたい方の為にまとめてみました。

コラムは通常、前編と後編に分かれていますが、今回はメインとなる後編のみを六記事掲載しています。

 

【CONTENTS】 

 

 

 


言葉の選択

 

『小説』とは、いわば文字の集合体で、主として『地の文』と『セリフ』による構成です。その中でどの様な言葉を選択するかによって、作品の印象は大きく変わりますし、セリフにおいてはキャラクターの雰囲気や性格まで表現するに至ります。つまり、この選択によって作品の良し悪しか決まる訳ですから、とても重要な事ですね。実際作品では、どんな場面でどんな言葉を選んだのか? そしてその理由とは?

『言葉の選択』に関する記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

 

 


ブラッシュアップの手順

 

小説があらかた完成したら、『ブラッシュアップ』を行います。その場所や方法は様々なのですが、今回は文章の長さやリズムを調整する事により、作品を意図した通りに読者の方に伝える方法を解説しています。

『ブラッシュアップ』に関する記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

 

 


小説はどのように完成するのか【❶アイデア編】

 

今回は、テーマを設けた作品作りの連続企画のコラムなのですが、先ずは『アイデア編』です。テーマから連想されるキーワードを挙げ、物語の骨子となる部分を作り上げる過程を、実際の作品を用いて解説しています。

『連続企画/アイデア編』に関する記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

 


小説はどのように完成するのか【❷構成編】

 

小説を書く場合、物語の『構成』を考える必要があります。先ずは作中に起きるエピソードを羅列して、それらをどの様に配置するのが最も効果的か、あるいはそれらの順を入れ替えた方が面白い展開になるのではないか等々、設計図となると重要な部分の組み立ては、どう考えればいいのか。それらを解説しています。

『連続企画/構成編』に関する記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

 

 


小説はどのように完成するのか【❸伏線とオチ編】

 

ショートショートは特に『伏線』と『オチ』が明確な作品が多くみられます。そして、それらは単なる『仕掛け』として機能するだけはないのです。

伏線を張るには先ず構成を考え、最終的なオチに向けて何処にどの位、そしてどれだけ張るかを考えるのです。それらの作業の根本的な考え方を詳しく解説しています。
『連続企画/伏線とオチ編』に関する記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

 

小説はどのように完成するのか【❹執筆編】

 

テーマから生まれた『アイデア』を元に、物語の『構成』を考え、その流れの中に『オチ』に向けての『伏線』を張りました。後はいよいよ『執筆』の段階です。

執筆は上記の事柄を元に、単に書き進めれば良いと言うものではありません。全体の構成を考えた時、物語のどの部分をどう表現するか。そして誰の視点から描くのかと、勘がるべき要素は沢山あるのです。今回は『連載企画』として四回に分けての解説としました。一つの物語を用いて段階的に解説しました。

小説の書き方について詳しく知りたい方は、是非この連載を順番にご覧いただければと思います。創作過程の全てがここにあります。
『連続企画/執筆編』に関する記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

 

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