ショートショート作家 R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

小説の書き方ブログ。ショートショート作家 R・ヒラサワが自身の作品を用いて詳しく解説。新作随時公開中!

(小説・ショートショート書き方の基本)コラム/小説の構成方法(後編)

コラム/小説の構成方法(後編)

 

 

一般的な小説の場合、『起承転結』が構成の基本となりますが、小説を書き始めたばかりの方は、これを意識し過ぎるあまり物語がぎこちなくなりがちです。

通常、私が当ブログの『創作プロセス公開』で、あえて『起承転結』をそれぞれ書いているのは、公開済みのショートショート作品と併せて読んで頂く事で、理解しやすい様にとの考えからです。

 

 
【CONTENTS】

 

 


今回の作品例/ショートショート『スミレ先輩』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

大まかな構成の流れ

 

●とりあえず『起承転結』を意識せず、書ける部分から書く

●おおよその時系列で並べてみる

●並べたものを一度読み返し、必要があれば並べ替えて整える

●再度読み返し、ブラッシュアップする

 

創作段階では、時系列に合わせて構成を組めた訳ではなく、書ける所から進めました。今回は手順の説明上、ある程度全体のエピソードが出来上がっている前提で、解説を進めたいと思います。

 

(起)主人公についての人物像や、物語のベースとなるエピソードの、基本的な部分を展開します。必要に応じて、季節、時間、場所等の情報を入れた基本的な場面設定を、『起句』の段階で済ませておきます。(構成上の意図がある場合は、別の『句』でも問題ありません)

 

(承)『起句』で設定した内容を、更に発展させます。例えば『起句』で殺人事件の現場を設定したならば、『承句』で犯人に関する手掛かりが見つかったり、謎が少し明らかになったりといった具合です。

 

❸『転句』に進む前の準備を行います。『オチ』を盛り上げる為の『仕掛け』の多くは、この場所が適しています。伏線等の『仕掛け』が複数ある場合は、『承句』と分散して書く場合もあります。

 

(転)『オチ』に進む準備となる場所です。

ここまでの伏線を全て『結句』で『回収』する為、端的にまとめる必要があります。

全ての仕掛けは『転句』に照準を合わせている、といったイメージになります。

 

(結)いわゆる『オチ』ですね。ここまでの仕掛けの『種明かし』となり、伏線は全て回収します。物語のタイプによっては、もう少し前の段階で、一部の『種明かし』をする事もありますが、その場合は徐々に『オチ』を明らかにした方が『効果的』なパターンに絞った方が良いでしょう。

 

上記の内容が構成が基本形で、これをそれぞれの物語に当てはめれば、応用する事が出来ます。以下、例となるショートショートを用いて解説を始めます。

 

 

★これ以降の内容には、『オチ』等に関するネタバレが含まれています。作品を楽しみたい方は、先ずは『全文』を読んで頂く事をオススメします。

今回の作品例/ショートショート『スミレ先輩』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

kindle unlimited1日に1000頁以上読まれた人気の指南書です。

 

ショートショート作品を用いた構成の例

 

主人公の『カンナ』は、先輩社員である『スミレ』をとても尊敬していて、普段から色んなアドバイスをもらっています。 今回の物語のオチは、『完全無欠』とも思える『スミレ』の『意外な弱点』です。この『弱点』は日頃のスミレの強さが強調される事によって、更に『ギャップ』が大きくなり、そこに『ユーモア』が生まれる訳ですね。

 

【構成に必要な要素】

●スミレが強い女性である

●カンナは少し頼りない部分がある

●分かりやすい『仕事ができるスミレ』

●乙女チックなスミレの弱点

 

❶(起)少し頼りないカンナが、スミレを尊敬するエピソード

入社二年目のカンナは、今でもスミレ先輩からアドバイスを受ける事が多い。

「ねえカンナちゃん。裁断機で紙を切るときは、一枚目を半分に折って印を付けておくと綺麗に切れるわよ」

「はい、スミレ先輩」

 スミレ先輩は入社八年目の事務員だが、男性並みに機械類に詳しい。女子力高めのナヨナヨした事務員を嫌い、男性社員からも一目置かれる存在だった。


主人公のカンナは、入社から二年も経つのに、未だ裁断機の使い方などを指摘される、どこか頼りない社員です。一方のスミレ先輩は、八年目にして『お局様』のような存在になっています。

 


❷(承)スミレの凄さがわかるエピソード

スミレ先輩は素早く落ちかけた書類に手を伸ばし、見事にそれを食い止める。

「さすが、スミレ先輩!」

 運動神経の良さは群を抜き、殆どの仕事は社内の誰よりも早かった。

 

今回のようなエピソードを表現する場合、誰かからの『伝聞』よりも、実際に現場で起こっている『動的な表現』の方が効果的です。

この方が読者の方も、実際にそれを体験したかのような感覚になるからです。

 

 

 


❸オチのエピソードに向かう準備

「男の人って、結構このあたり気にする人が多いのよ」

「え、そうなんですか? 私、今まで適当にやってましたけど、何も言われた事なかったです」

「青いわねえ、貴方も。みんな何も言わないだけで、ちゃんとそういうとこ見てて、この娘は気がきくとかきかないとか、男達だけで言い合ってるもんよ」

 

『オチ』でのエピソードは、カンナがスミレ先輩に対して、以下の様な疑問を持った事から始まっています。

カンナは入社以来、スミレ先輩の彼氏だった相手を三人知っている。そして、みんな決まって三ヶ月以内に別れているのだ。

 


❹(転)オチのエピソード

経験豊富で頼りになるスミレ先輩の言葉には重みがある。相当レベルの高い相手でなければスミレ先輩とは釣り合わない。きっと厳しい判断基準をクリア出来なかったのだろう。

 しかし、カンナの目には、スミレ先輩の歴代の彼氏に、それらしい欠点は見当たらない。カンナは思い切って、その事を聞いてみる事にした。

 

男性顔負けの、仕事をバリバリこなすスミレ先輩。完全無欠とも思える彼女なら、きっと付き合う相手に求める基準も厳しいのだろうと、周囲が思ってしまう流れを作っています。

 


❺(結)オチ

数日後、カンナは同期の事務員から、スミレ先輩に関する、ある話を聞いた。

動物占いに星占い、それに姓名判断。相手の人と相性が悪いって分かると、スミレ先輩って怖くなってすぐに別れちゃうそうよ」

 

付き合っている男性がどうか、という事よりも、占いを信じる『乙女チック』な部分。しかも、相性を見るだけにとどまらず、実際にあっさりと別れてしまうと言う信じがたい行動。このナンセンスさこそがユーモアな訳ですね。

 

 

構成作業のコツ

先ずはネタが浮かんだら、『構成に必要な要素』を書きだしてみるのが良いかと思います。次に『書ける部分』から書き進め、ある程度の材料が揃った段階で、おおよその時系列で並べてみましょう。後は読み返しながら、少しづつ整えてゆくといった感じですね。一度試してみましょう。

 

 

 

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(解説から学ぶ小説書き方ブログ)今回の作品/さじ加減、コラム/小説の構成方法(前編)

今回の作品/さじ加減

 

 

日曜日の昼、昼食にと主人公が作ったチャーハンを食べた妻が『塩辛い』と言う。妻は直ぐに自分でチャーハンを作り直し、テーブルについて食べ始めるが……。

ショートショート『さじ加減』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 


【CONTENTS】

 

 


テーマからの発想


今回のテーマは『味』です。味と言えば、シンプルに料理関係や『いい味出してる』みたいな、その人が持っている雰囲気を表す様な、そんなイメージが浮かびました。

『おふくろの味』みたいに、食べ物を通じて思い出す『人』とのエピソードなどは、少々感動的なお話が出来そうで良いのですが、この手の物語、実はあまり得意でなかったりします。

 


発想からのキーワード選出


味覚、おふくろの味、味音痴、味付け

さじ加減、思い出の味

 


POINT1:タイトル


タイトルは『さじ加減』です。さじ加減は、文字通り『料理』の時の言葉ですが、実際にはそれ以外で使われる事が多いと思います。勿論、今回のお話でも用途は後者ですね。

 

 

POINT2:書き出し


「何よ、これ。塩っ辛い!」

 日曜日の昼の事だった。久々に私が作ったチャーハンを食べた妻は、塩が多いと言いだした。

「そうかな……」

「そうよ。だって、あなたインスタントコーヒー、ちゃんと作れないじゃない!」

「それは、そうだけど……」

 

今回の作品はセリフからのスタートですが、これは私が好んで使う手法です。この手法の効果ですが、先ずは主人公や同等の配役である人物が、最初のセリフを発します。そして、そこに人物間の強弱関係や、性格的な要素を盛り込む訳です。

セリフは工夫次第で、短い文章内に多くの情報を含む事が可能です。それは当然、『地の文』や『他者のセリフ』との組み合わせによって、省略出来る部分が大きく変わる訳ですが、とても有効なのでこの手法は是非とも試して頂きたいですね。

例えば、既にある程度書いた作品があり、それが『地の文』からのスタートであった場合、『セリフスタート』のスタイルで、一度書き換えてみて下さい。多くの場合、ある程度の部分が省け、スリム化出来ると思います。ただし、その際にどの様なセリフを選ぶかによって、効果は大きく違ってくるので、色んなセリフを試して頂くのも良いと思います。

 

 

POINT3:ユーモア

 

「そんな事ないと思うけど……」

「そうなのよ、絶対! あのねえ……。塩分の摂り過ぎは体に良くないんだから。それとも何? 私を『早死に』させたいわけ?」

 そんな気は毛頭無かった。しかし、執拗な口撃を受け続けると、そんな気持ちも湧いて来るかもしれない。

 

こちらも私の好きなパターンで……。夫婦間の強弱関係ですね。勿論、強いのは『妻』の方です。

このパターンを好むのは、そもそも『コミカル』な話が主体であるのが、私の作品の『個性』であったりする訳で、世で言う夫婦円満の基本形は『妻が強い』と言う『構図』です。これは終始コミカルな物語であろうと、作中で殺人事件が起ころうと、結果『笑える話』にしたいからなんですよね。少なくとも私の中で『最高のエンタテイメント』は『笑い』なものですから。

 


POINT4:前半のストーリー


日曜日、主人公が作ったチャーハンを妻が食べた時、『塩辛い』と言い出す。

 

主人公は、日頃からインスタントコーヒーを作るのが苦手だった事から、妻に『味覚障害では?』と、疑われる。

 

 

POINT5:展開〜オチ


妻はチャーハン以外に、味噌汁も塩辛いと言い出す。以前から密かに妻の味覚に疑いを持っていた主人公は、予め購入していた測定器で確認してみたが、塩分濃度は正常値以下を示していた。


味覚障害の疑いがあったのは、実は妻の方だったが、普段から自分の非を認めようとしない妻へ、主人公はどう伝えるべきかと、かける言葉の『さじ加減』を悩み始める。

 

 

総合的なポイント

 

ショートショートの『オチ』としては、あまり強いタイプの物語ではありません。この様なお話の場合、出来る限り登場人物達のやりとりに、ユーモアを持たせる様にしています。全体的なバランスを考えながら物語を整える訳です。

ショートショート作品は、最後の数行で『ストン!』と落ちるタイプが爽快なのですが、『設定』や『オチ』との関係上、理想的な構成が無理な場合もあります。その時は、いかに他の部分で読者の方が楽しめる材料を、用意する事が出来るかがポイントになってきます。

特に現在ショートショートを勉強中の方にお伝えしたいのですが、完成時のクオリティを重視するあまり、それを満たさない作品を途中で止めてしまうのではなく、先ずは完成品として多くの作品を仕上げるられる事をお勧めします。

 


コラム/小説の構成方法(前編)

 

小説の構成における『起承転結』は基本なのですが、では具体的にどう構成すればいいのか? 特にショートショートなど、書き始めたばかりの方は、基本形を意識しすぎて、物語がぎこちなくなってしまいがちです。

これらをいかに自然な形で構成すべきか。そんなお話したいと思います。詳しい内容については、次回/小説の構成方法(後編)にて。

 

 

 

 

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(『婚活』がテーマの作品例)新作ショートショート(10)/バロメーターリング

新作ショートショート(10)/テーマ(婚活)

 

 

 

バロメーターリング

 

 

 年々増加する傾向にある夫婦の離婚率。これについては新聞や雑誌、そしてテレビやネットで幾度も取り上げられ、結婚を考える若年層を晩婚化させる要因となっていた。
 結婚相談所にとって、死活問題となる晩婚化。これをなんとか食い止めようと、関係者は常に頭を悩ませていた。お見合いパーティーの活性化やネットでのマッチング。様々な戦略によって、結婚するカップル数は増加しつつあったが、問題は『離婚率』の方であった。せっかくゴールしたカップルも、別れてしまったのでは、元も子もないのである。
 そして、最近になって有効なサービスとして、『シミュレーション』が注目され始めた。結婚を考えている男女の細かい情報を入力し、先々の離婚の可能性まで割り出した上でマッチングを行う。
 このサービスで生まれたカップルは順調な夫婦関係を続けており、世の中の離婚率は徐々に減少し始めた。
 『シミュレーション』は、基本的に婚活中のマッチングサービスで、いわば『お見合い』の様な物だ。
 既にカップルとなっている男女に対しては、別のサービスが用意されていた。
バロメーターリング』
 要は相手の意思確認である。現在付き合っている相手を、結婚の対象と考えるかどうかの判断が出来る商品で、密かにブームとなり始めていた。
 この商品の宣伝活動は行なっていない。全ては購入者たちの口コミで広がったもので、販売する対象は基本的に『男性のみ』だった。
 今日も専用のダイヤルのベルが鳴った。
「あのー。今、結婚について凄く悩んでいるんだけど……」
「はい、どんなお悩みでしょうか?」
 二十代後半の男性からの電話だった。現在付き合っている女性が三人もいて、長所も短所もそれぞれなので、結婚相手にふさわしい女性を決めかねていると言う。
「その様なお悩みでしたら……」
 電話を受けたスタッフは、『バロメーターリング』を勧めた。これこそが、現在密かに口コミで広がりつつある商品である。指輪を使って相手の愛情を確かめる事が出来るというシロモノだ。
「ええ? そんな便利なものがあるの!」
 説明を聞いた男性は、すぐさま商品の購入を決めた。リングの値段は一本三万円。シンプルなデザインなので、割高に感じる人もいる様だが、未来のパートナーを決める大事なアイテムだ。購入する男性は次々と現れた。この男性の場合、三人分で九万円の出費だったが、満足げに電話を切った。
 商品の使い方は至って簡単だった。結婚を考えている相手にリングをつけてもらえばいい。女性側の愛情の深さに応じて、リングの色が変化すると言う仕組みで、送った側の男性は、会う度にリングの色を確認すればいい。
 バロメーターリングの効果は、とても大きかった。先行していたシミュレーションで、既に下がりつつあった離婚率を、更に引き下げる事に成功したのだ。
 この商品は男性限定の販売だ。したがって、リングの色を確認して、先々の判断をするのは男性側の筈だった。
 しかし、男性達の間で広がっていたのは、別れ話をしてくるのは決まって女性側だったし、未だリングの色の変化を確認した者が居ないと言う噂だった。
 既に購入した男性達の間では、『誰が最初に違った色のリングを見るか』と言う、本来の目的とは違った意味での競争も密かなブームとなっていた。
 バロメーターリングの売れ行きは好調で、『一番乗り』をしたい購入者が、それに拍車をかけているのは明らかだった。
 世間で結婚を控えた男性の多くが、このリングを買ってゆく。その効果は抜群で、離婚率は大幅に下がった。しかし一方で、結婚するカップルが減ったのも事実だったが、これは仕方のない事だ。事前に離婚しそうな者同士が、そもそも結婚しないのだから。
 リングの噂は、密かに女性達の間でも広まっていた。
「ねえねえ、『バロメーターリング』って知ってる?」
「ああ、男が女にプレゼントして、リングの色で愛情を判断するってヤツでしょ?」
「ええ。でもあのリング、本当は色が変わらないそうよ」
「え、そうなの? じゃあどうやって愛情の度合いを測るわけ?」
「男が買ったリングの数が密かに内側に刻んであるから、この数字が『1』じゃなければ、他にも女がいるから、早く別れなさいって事らしいわよ」

 

 

【その他のショートショート作品はこちら↓↓↓】

時空モノガタリ投稿作品 カテゴリーの記事一覧 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

時空モノガタリ未発表作品 カテゴリーの記事一覧 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

新作ショートショート作品 カテゴリーの記事一覧 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

 

 

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(小説・ショートショート書き方の基本)コラム/気になるタイトル(後編)

コラム/気になるタイトル(後編)

 


【CONTENTS】

 

 

 

マイナスワードから入るタイトル


『帰れない』

(初心者必見! 小説の書き方のルール)番外編/投稿済み作品集(1) - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

『家』という言葉は入っていませんが、ストレートに考えると『誰かが何処かに帰れない』と言うイメージが湧きます。例えば、このイメージが一般的なもので、オチが意外なものであった場合、この先行するイメージ自体が『ミスリード』となります。


『サンタが来ない日』

(初心者必見! 小説の書き方は作品から学ぼう!)新作ショートショート(2)/サンタが来ない日 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

子供目線で考えた場合、本来『サンタは来る』のが正常な状態で、今回は『来ない』訳です。そうすると、読者の方には『何故?』というイメージが先行して出来上がりますよね。この物語の場合ミスリードとして、途中に答えらしきエピソードを挟んでいますが、勿論これは正解ではありません。『オチ』で再び『裏切る』事でショートショートは面白くなる訳ですね。

 

 【このタイプで気になったタイトルの本】

ざんねんな収納

5つの項目に分けて収納について解説。

多くの事例を挙げて、苦手な人でも収納出来る様にとの内容なのですが、『ざんねんな』とのフレーズが、読者に興味を湧かせます。

 

 

 

分かり易いワードを含むタイトル


『ハロウィンの夜』

(初心者必見! 小説の書き方のルール)番外編/創作プロセス公開済み作品集(1) - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

『ハロウィン』と聞けば、誰しもある程度のイメージがあると思いますが、その先が何もありません。この場合、物語のスタート地点は、あえて離れた所からの方が効果的で、今回の場合は『事件現場』からです。そして、徐々にハロウィンの夜に何があったか明らかになってゆき、やがてオチへと展開する訳です。


『カメラがある時』

(初心者必見! 小説の書き方のルール)番外編/創作プロセス公開済み作品集(4) - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

『ビデオ』か『スチル』、『デジタル』か『銀塩』、どのようなタイプか分かりませんが、とにかく『カメラ』があるんですね。そして、そこにカメラがあると、一体何が起こるのか?

物語は主人公の妙な語り口から始まり、読者の方の最初の疑問は、その後も延々と続いてゆき、やがてオチへと展開します。

 

 【このタイプで気になったタイトルの本】

ねこのおみやげ〜サクラというねこのお話〜

女優の『杉本彩さん』原作の『サクラ』というネコとのお話です。色々と考えさせられる深い内容ですが、『おみやげ』というフレーズに興味が惹かれます。

 

 

 

意外な組合せのタイトル

 

『落とし物の使い方』

( 小説の書き方は作品から学ぼう!)小説投稿サイト時空モノガタリ未発表作品(8)/落し物の使い方 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

『落とし物』を拾った場合『届ける』べきで、決して『使う』という行為は、いけない事ですよね。しかし、ここでは使います。こう書く事によって、読者の方は、一体何をどういう風に使うのだろうか、と言う疑問を抱きます。

そして、『ああ、色々と使っちゃってるよ』と思ったら先に、オチが待っている訳ですね。


『美人妻の憂鬱』

(初心者必見! 小説の書き方は作品から学ぼう!)新作ショートショート(1)/美人妻の憂鬱 - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜

『美人妻』と聞くと、ご主人には愛され、周囲の男性達からは、チヤホヤされながら、何処かに出かけた時でも、何やらいいことがありそうな、そんなイメージを抱いてしまいます。ところが、この物語では、何故か憂鬱になっています。『何故この人は憂鬱なんだろう?』そんな疑問が湧く筈です。

そして今回も、『美人も色々苦労する事があるんだな』と言う流れがあって、その先にオチが待っている訳です。

 

【このタイプで気になったタイトルの本】
本当の自由を手に入れる お金の大学

『貯める、稼ぐ、増やす、守る、使う』というお金との付き合いで最も大事な5つの力についてのガイドブックなのですが、『大学』というフレーズがイイですね。

この5つって、基本であり分かっている筈なのですが、なかなか上手くいかないですよね。常々、そんな思いがあるから興味が惹かれる訳ですよ。

 

 

R・ヒラサワの本 

 

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そして最後に

 

今回は特にショートショート作品の方で、『タイトル』と『本文』の関係性を説明させていただきました。以前にも書かせていただいたのですが、タイトルは作品の一部です。そして、とても重要な役割を持っています。

ショートショート作品のように、文字数が限られたタイプの小説の場合は、特に上手くタイトルを考えて、作品に活かしていただくのが良いと思います。

 

 

次回は、ショートショート『さじ加減』の創作プロセス公開です。

 

 

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(解説から学ぶ小説書き方ブログ)今回の作品/空振りバット

今回の作品/空振りバット

 

再会した友人から声をかけられ、入った草野球チーム。高校の野球部で友人は注目の選手で、その関係性は変わらず、妬みを持った主人公は、ある企てをするが……。

ショートショート『空振りバット』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 


【CONTENTS】

 

 


テーマからの発想

 

今回のテーマは『野球』です。野球と言えば、プロ野球高校野球、後は社会人野球もあると思うのですが、個人的にあまりスポーツに詳しくない為、普段以上に発想が広がりませんでした。


発想からのキーワード選出

プロ野球高校野球、社会人野球

草野球、ルール、部活、バット、サインボール

 

 

 

POINT1:タイトル


タイトルは『空振りバット』です。一見ストレートなタイトルです。途中までの内容に対しては、別のタイトルの方がいい様に思われたかもしれません。しかし、オチをご存知の方はお分かりだと思いますが、これはそのオチに対しての引っ掛けなのです。

 


POINT2:書き出し

 

「じゃあ、明日の試合は九時開始だから、絶対に遅れるなよ!」

「ああ、わかってるよ!」

 世間の人が俺達の事を見たら、きっと仲の良い中年男二人に映るだろう。

 しかし、実際は違う。俺がアオキに抱いているのは『劣等感』の塊だった。さっき交わした約束にしても、何だかアオキに命令されている様で嫌な気分だった。


この段階では中年男性二人が、何かの約束を交わした部分しか分かっていません。そして、もっと重要な部分として、主人公が友人に強い『劣等感』を持っていると言う事です。通常の展開であれば、この文字数あたりで、既に情報をもう少し開示しているのですが、今回は違います。何故でしょう?


主人公の『劣等感』は高校時代から、実に二十年以上続いており、しかも、その事を友人は知りません。主人公の思いがとても深いのです。こう言った深い思いや怒りは、静かにふつふつと湧き上がります。それらを表現する為、この様な展開にした訳です。

 

 


POINT3:ユーモア

 

今回はオチがその部分に当たります。主人公の思惑とは裏腹に、友人は違う方向に進んで行ってしまう訳です。『ああ、今度はそっちなの?』って事ですよね。

現実の世界で実感される事もあるかと思いますが、往々にして社会における人々の立場などは、なかなか入れ替わってくれないものですよね。立場の弱い人が、何とかして強い側へと行こうとするけど、結局は何も変わらず虚しさだけが残る。お金持ちはずっとお金持ちで、貧乏な人もずっとそのまま。なんて事でしょうね.……。

モヤモヤするけど、共感の得られるパターンのお話なので、アレンジして色々使ってみる価値ありですね。

 

 

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POINT4:前半のストーリー

 

草野球チームのメンバーである主人公と友人は、高校時代は同じ野球部に在籍していたが、当時、主人公は何でも上手く出来る友人に強い劣等感を抱いていた。


社会人になってから、偶然出会った友人からの誘いで入った草野球チームだったが、結局、二人の関係性は高校時代と変わらず、主人公は再び劣等感を感じる事になってしまう。

 


POINT5:展開〜オチ

 

主人公は知人に細工したバットの製作を依頼し、それを友人に誕生日プレゼントとして渡す。友人はそのバットに変えてから一気に打率が下がり始めるが、親友からのプレゼントなので使い続け、やがて注目されなくなってしまう。

 

ホームランが打てなくなった友人は、徐々に何とかヒットを打てるようになり、塁に出てからは俊足を生かして、今度は盗塁王として注目される。

 

 

総合的なポイント

  

色んな方面で活躍出来る、器用な人が時々居ます。そして、そんな人の事を妬む人も居て、それは案外身近な場所に居たりします。今回のネタの場合、サスペンス的な作品も可能でしょう。人の妬みは恐怖感を与える事もあるからです。
しかし今回は、その様な仕上げにはしませんでした。妬みを持った人が相手に恐怖感を与える場合、何かしら危害を加えたりする事が多いと思います。しかし、今回はそうではなく、企てを実行した結果、肩透かしを食らって、そこで何かに気付いて欲しかったんですね。人を妬んだって何も良い事は無いんですから。そんな思いがありました。

 

 

 

コラム/気になるタイトル

 

『タイトル』に関連した記事はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

以前に書いた記事にもあるように、タイトルはとても重要です。それは小説に限らず、書籍全般に言える事で、著名な作家の方なら別かもしれませんが、読者の方が本を手に取って先ずは読んでくれるかどうかは、タイトルにかかっているのです。

そして内容を読んだ時に、『ああ、なるほど』となる様、上手いタイトルを付ける事を常に意識しましょう。更に詳しいお話は、次回『気になるタイトル(後編)』にて。

 

 

ショートショートの書き方』を、作家の視点で詳しく『超解説』‼

 

 

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(小説・ショートショート書き方の基本)コラム/伏線の張り方(後編)

コラム/伏線の張り方(後編)

 

 

 

ショートショートでは『オチ』に直結する『伏線』がとても重要ですが、それ以外にも『伏線』は存在します。今回はそんな『伏線』について、そのタイプと張り方を実際の作品を用いてご説明したいと思います。

 


【CONTENTS】

 

 

ショートショート『五点着地』の例

 

ショートショート『五点着地』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

 

【物語の流れ】

●戦隊ヒーローのとしてテレビに出演していた主人公は、先々の俳優業について悩んでいた。

●主人公の彼女は、俳優業に反対だったので、相談相手に出来なかった。

●過去に戦隊ヒーローをやっていた先輩に相談するが、気は進まなかった。

●相談してみると、やはり聞きたい答えが得られず、落胆の方が大きかった。

●不安が大きくなった事で、逆に諦めがつき、転職への方向に向かった。

 

 

将来の事について、彼女に相談出来ない

●気が強い

●俳優業に反対している

→先輩に相談する流れ


「アクションがイマイチな女子より人気がないの?」

 トモヒロの彼女が放った一言は、彼に大きなダメージを与えた。まるで怪人達のボスキャラ並だ。

「ヒロインって結構人気が出るものなんだ。小学生ぐらいの男子って、強さに憧れる一方で既に『男』の部分を持ってるんだよ」

「へえ、そうなの? 私は貴方に『男』を全然感じないけど……」

 自分を理解してくれない彼女に少し苛立ちを覚える。だからと言って彼女に戦いを挑むのはあまりに危険だ。それは戦隊ヒーローならではの勘だった。

ここでは主人公と彼女が、上手く信頼関係を築けていない様子を描いています。頼りなく、経済面の安定感もありません。

(主人公が彼女に相談を持ちかけられず、他の人に頼らざるを得ない状況を作る為の伏線です)

 

 

先輩が人の話を聞かず、いい加減

●話題のズレ

●話の結論がいい加減

→先輩からの回答に不安を感じる


「そ、そうだな。あの役はヒーローなのにちょっと小太りなんだよ。俺ってさあ、体重自由に操れる方じゃん」

「え? 初めて聞きましたけど」

「ほら、いつだったか病院で会った事があっただろう? あの時、俺すっごく痩せてなかったか?」

「それは多分、病気のせいで……」

「何言ってんだ! 退院してから半年後ぐらいに会った時、また体重増やせてたろ?」

「それは単に体重が戻っただけじゃ……」

「お前は何も分かってないね。更に三ヶ月ぐらい後に会った時には、もっと体重を増やせたんだぜ!」

「それって完全にリバウンドじゃ……」

体重の話は信頼性に欠けており、いい加減な印象しかありません。

(他人の話を元に、自分の話題にしてしまう典型で、徐々に先輩への信頼を損なう為の伏線です)

 


主人公が結論を出すまでの流れ

●自信満々でアドバイスしていた先輩は、実際のところ最も人気が無かった

●様々なエピソードに疑問を感じる

●戦隊モノの収録が終わって、俳優業に注力したい主人公に、アクションを鍛えるアドバイス

→不安が大きくなり、戦隊モノどころか俳優業も諦め、転職を考える

 

「もちろん先輩は一番人気だったんですよね?」

「俺は……。五番人気だよ」

「ええ?!」

「あのさあ、当時は三枚目のキャラってのもあったから、それを誰かがやらなきゃ」

 


「とにかく俺みたいに努力してりゃ、その内いい事があるって話だよ」

「はあ、そうですか……。ところで最初の話って何でしたっけ?」

「最初? えーと……。『五点着地』の話かな?」

 


 トモヒロは考えた。今日の話のポイントは何? そして着地点は何処?

 戦隊ヒーローをステップに本格的な俳優を目指したいと言っているのに、なぜ今更アクションをなんだ? 残りの放送分も既に収録済みと伝えた筈だ。

先輩は現役時代に、ヒーロー中の一番人気かと思いきや、実際には最下位で、当初の相談内容を忘れるぐらい、話は脱線しています。

また、本題に戻った後も的外れなアドバイスをされ、主人公は既に諦めの心境に陥っています。

(最終的にオチへと向かう伏線です)

 

 

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ショートショート『GIFT』の例

ショートショート『GIFT』の全文はこちら↓↓↓

rhirasawanb.hatenablog.com

 

【物語の流れ】

●今年で九年目になる再婚同士の夫婦は、互いに相手に対する興味が薄れていた。

●真面目だけが取り柄となってしまった夫との関係を、どうするべきか考えていた。

●真面目だった筈の夫に、浮気の疑惑が浮上する。

●浮気相手と思しき女性から、夫への誕生日プレゼントが届き、主人公に嫉妬心が芽生える。

●主人公も百貨店に出向き、より高価なプレゼントを買って対抗する。

●豪華な夕食も用意して、夫婦の時間を過ごすうち、改めて夫の大事さに気付く。

●浮気相手と思しき女性は、冷めかけた愛情を取り戻す為に、夫が依頼した協力者だった。

 

夫婦が互いに興味が無い

●妻が夫の誕生日に気付かない

●悪い意味で空気の様な存在

→夫が浮気をしそうな流れ

→妻の冷めてゆく夫への愛情


 見覚えのある女の名で夫あての荷物が届いたのは、火曜日の夕方の事だった。アサミはその事が無ければ、今日が何の日か気付かなかった。夫であるタツヤの誕生日だ。

 


 今は経済面が不安定になった。大事な要素の一つが欠けたのだ。この先、タツヤと一緒に居て大丈夫なのかと思う。

『空気の様な存在』。いい意味ではなく、悪い意味でタツヤはそれだった。アサミはタツヤから離れてゆく心を感じずにはいられなかった。

特殊な状況にならなければ、思い出さない夫の誕生日。主人公の関心の無さを表現しています。

また、主人公は再婚の決め手として、経済面と精神面の安定を、優先させていた事が分かります。これは、何かのきっかけで簡単に関係を解消させやすい条件となります。

(主人公がパート務めに出る条件と、最終的に夫の良さを再認識する為に、一旦最も気持ちが離れる状態を作っており、これはオチに対する伏線となります)

 

 

 

冷めつつも妻の中に残る、夫の長所

●パート勤めを辞めた妻にかけた声

→何かのきっかけで愛情が再燃する可能性


「無理に勤めなくてもいいさ。俺が頑張って稼ぐから」

 タツヤの言葉を有り難いと思う反面、勤めに出た理由を考えると複雑だった。悩んだ結果パートを辞めた。

主人公がパート勤めに出たのは、転職による夫の収入減少が原因だったのですが、夫はパートを辞める事には反対せず、優しく声をかけます。

しかし、主人公は夫の収入に期待していない為、素直に喜ぶ事が出来ません。唯一残った感情として『夫の優しさを少し感じた』という程度に留めています。

(後に主人公の嫉妬心を煽る為の伏線です)

 

 

妻の夫への嫉妬心の芽生え

●夫に感じる女性の影

●疑わしい夫の行動

●疑惑のプレゼント

→徐々に芽生える妻の嫉妬心

 


 何とも曖昧な返事だった。アサミが疑うのも無理はない。女とは既に二回も会っている。それも、夜の時間帯に二人きりでだ。

 その矢先に届いたのが女からの贈り物。しかもタツヤの誕生日に。

 アサミは女からの贈り物を睨みつけたまま、タツヤの帰りをじっと待った。

 


 隣部屋にはスーツが用意してあった。見たことのないネクタイも一緒だ。女からの贈り物はこれに違いない。滅多にスーツを着ないタツヤは、いつも早めに準備をする。シャツとネクタイをセットして。

夜に二人で会ったり、もらったプレゼントを大事な会議の席で使おうとしたり、主人公の嫉妬心を煽ります。

(主人公の嫉妬心がピークに達し、浮気相手と思しき女性を引き離し、夫を取り返す行動に出る為の伏線です)

 

 

ショートショートは一般的に、オチに対する伏線は一つと思われているかもしれませんが、実際には複数張り巡らせています。これらを『構成』と言えば、それに当たる部分もありますが、『仕掛け』としての要素が強ければ、それは『伏線』であると私は考えています。

 

 

次回は、ショートショート『空振りバット』の創作プロセス公開です。

 

創作が上手く進まない……。そんな時、『もしも……』と、あてはめるだけ!

先ずは『試し読み』をどうぞ↓↓↓

 

 

 

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(小説・ショートショートの書き方)厳選・オススメ本はこれ!(その❶)番外編

厳選・オススメ本(その❶)

 

 

小説やショートショート、そしてブログ・コラム・エッセイと、広く書く事に関しての本には共通して参考に出来る部分が沢山あります。今回のオススメは、広く『書く事』について参考にしていただける本をご紹介します。

 

【CONTENTS】

 

 

 

設定に関する本

 

小説を書く上で、『場面設定』は重要な要素です。そして、これらの『場面』ですが、本来は実際に現地で取材するのが良いのですが、なかなか全てをそのようには出来ないものです。

現在はネットでの調査がかなり有効で、まるで現地に行ったかのような情報も入手出来る時代です。しかし、ネット上には沢山の情報があふれている為、場合によって欲しい情報に上手くたどり着けない事もあります。

紙媒体である『辞典』などの場合、欲しい情報にダイレクトにたどり着けます。今回オススメの本も、まさに『辞典』であり、様々なシチュエーションを想定した『場面設定』が用意されています。オーソドックスなものもありますが、『設定』を考える上で有効な資料になるでしょう。

 

 

 

創作に関する本

 

『創作』を学ぶ上で、色んな作品に触れる事はとても大事な事です。様々な著書からのヒントによる『創作術』。小説を書く為に必要なポイントが数多く紹介されており、技術面でも参考にしていただける部分が沢山あるでしょう。

 

 

 

推敲に関する本

 

以前、当ブログでも『推敲』に関する記事を書かせていただきましたが、こちらの本も同様に、『推敲』によって物語の構成などを見直す方法が紹介されています。物語全体を作品を書き上げてから、再度見直すのはとても重要です。読者の視点で読み直す事で、より良い作品に仕上がってゆくのです。この本はそれらのヒントとなるでしょう。

 
 
 

技術に関する本 

 
出版から年数が経っている本になりますが、個人的には特にオススメしたい本です。多くの作家の作品を例に、様々なテクニックについて解説されています。小説を書く上での様々な要素について詳しい説明があり 、例にあがっている作品の一部を読むだけでも、とても勉強になる本だと思います。

 
 
 
今回ご紹介した本や、同様に『書き方』についての本は数多く出版されており、その評価についても様々です。しかし、どの本にも共通して言えるのは、解説されている内容について、読んだ方がいかに有効にご自身の作品に取り入れる事が出来るかです。『合わない』と感じた方法があれば、上手く『アレンジ』すれば良いのです。また機会があれば『オススメ本』、ご紹介したいと思います。
 
 

R・ヒラサワの本

 

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